コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「わいた温泉郷、湯煙の集落へ」

コルナゴ部長こと中尾公一さんよりレポートをいただきました。
今回は久し振りに黒川温泉方面に行かれたようです。

10月25日の阿蘇満喫ライドは、熊本と大分の県境近くにある「わいた温泉壕」のひとつ、岳の湯の湯煙に包まれた西里集落を訪ねてきた。この小さな集落は、昭和の佇まいの民宿や旅館が数軒ある「はげの湯」に隣接し、民家の周囲や地面の至る所から音を立てて地下から蒸気が吹き出し、湯溜まりでは地獄温泉のように泥色の熱湯が煮えたぎるまさにやまあいの秘境のようなところだ。

阿蘇山周辺や北外輪山の峠道は春からずっと走ってきた。吹き曝しの阿蘇の山は寒くなると走れないのでそろそろ山岳のシーズンは終わり、今からは小国・南小国・瀬の本・産山方面や、最近よく走っている高森や南阿蘇など南郷谷がコースとなってくる。阿蘇の最近の朝は平地でも10度を切るほど寒いが昼間は20度近くなるので、ウェアーは長そでジャージや、半袖ジャージにアームウォーマーで防寒し、ウインドベストやウインドブレーカーを寒い時間帯や下りに着るのが一般的だ。暑さ対策からいつの間にか寒さ対策になってきた季節の変わり目に、みなさんの気持ちも冬支度にしてあげようと湯煙の集落へ案内した。

小国方面に行く北外輪山越えには木漏れ日がいい雰囲気の木落ロードを選んだ。

上り始めてしばらくして気分転換に歴史の勉強

小嵐山から眺める中通古墳群

先生は下城さん
こういう学びは知らない所をサイクリングする上でとても大事なこと。見るだけではわからな自然や歴史や文化を知ることによって風景に色が付いてくる。

木落ロードに戻って走り出す。参加者の中の同じ年代の方が早くて、私にとってはややハイペースで上って行ったが途中から付いていけなかった。沖縄がなくなったので、競って頑張る楽しさを思い出すと、とても心地いいし、これもサイクリングの一部に必要なこと。

小嵐山頂上、
苦痛の後の快感という達成感に浸りながら
阿蘇のいい景色を眺める、最高!

頂上からミルクロードまでは草原の中を走る。

道の期阿蘇をスタートして、しばらくは平坦な農道を走って山岳コースに突入。人によっては上り坂がきつくて楽しかったテンションに迷いが出た頃、歴史の勉強で息抜きをしてホッと一息。そのあとは頑張る人用に全開で走るヒルクライムの場を用意、そしてそれぞれが笑顔で頂上からの眺めを楽しむとやっと参加者がひとつになってくる。という計画だがどうだったろう。

ミルクロードの下を抜けると合戦群(かしのむれ)の道、わたしが一番好きな阿蘇の道だと参加者のみなさんにいつも話すと、そんな目で見てくれて良さが伝わるような感じがする。先日、恐れ多くもサイクルガイド育成研修のズーム会議でお話しする機会があった。結論は自分が好きな道を結ぶようなコースが理想で、走りながら地味なスポットでも自分が面白い、興味があるところは、大きく説明すると聞いてもらえることが多い。ただ、10回話して1回ウケればいいと思っておかないと後が続かない。1ミリでも前進するために継続することが大切、あとは走りの差を解消するため頑張る区間を作って燃焼して帰ってもらうこと。初対面の人をガイドするのは緊張するし気も遣うが、自分に得られるものは、やはり多くの人と知り合えること、そこで友人ができたことは自分の財産になること・・・
なんて恥ずかしいが今やっていることを話した。

40号に出たら山の水のスポットでボトルの補給

時代が止まったような満願寺温泉もホッとするところだ。
このあと車が多い442号と387号で目的地のわいた温泉郷へ行く。当然その区間に撮るべき被写体はない。でも走行距離100キロ以下にするにはこのコースしか知らなくて、ほかの道を探しながら試走するのが今後の課題。

これが見せたかった「わいた温泉郷」岳の湯の西里集落へ到着

みなさん満足されたようだった。寒さが増すに連れ、蒸気が広く濃くなり、まさに湯煙に包まれた集落になる。こんなに素晴らしいところなのに観光地化されていない素朴さが魅力でありこの日も貸し切りだった。

西里集落のあとは20年以上通うパン屋「そらいろのたね」で補給。

人気のパン屋なので休日のお客は多い。店内は3名がやっとの小さな店、でもこんな雰囲気で並ぶのも楽しい。

店のすぐ近くの日当たりのところで食べると気持ちも豊かになる。

合戦群の道が最も好きな道に対し嫌いなのが今から走るファームロード、こちらからだと下りなのにアップダウンが激しくて苦手な道。バイクの人に言わせると燃費の悪い道。

ファームロードから木漏れ日と田舎の集落を抜ける旧道で黒川温泉へ

黒川温泉街が見えたら右へ降りる路地が下川端通り、人が多いので自転車は推して散策。

いつもの洋菓子専門店「パティスリー麓」
塩麴シュークリーム250円でこの日2回目の補給。

男10人で食べるシュークリームは間違いなく美味しくていつも立ち寄る。もっとほかの店も探さなくてはと思うものの、自転車乗りを歓迎してくれるところが一番。「そらいろのたね」も「パティスリー麓」も、気持ちよく対応してくれて「よく来てくれた」と気持ちが伝わってくるところがみなさんを案内する決め手になる。

黒川温泉、男10人の散策

Gambrilliantのジャージが温泉街の風景にお似合い

黒川温泉の駐車場からサイクリングのスタート
ご存じの通り黒川温泉は女性に人気なので「今日は下見」として次回は大切な方や家族で来られるといいかも。そうすると「行ってらっしゃい」と見送り付きになるかも。そして自転車の機材やジャージの購入に笑顔で「いいわよ」と言ってくれるかも。でもお土産買わなかったらすべてがゼロ。そもそも、お土産とはそういうものではないだろうか。

温泉街を抜けて小田温泉へ、「旅館山しのぶ」を過ぎたら右折して木立の中をずっと上ると、

瀬の本の大草原の道
広々とした道の先にくじゅう連山、あたり一面にススキ、今日のダブルアントレはここだ。

瀬の本レストハウスは車とバイクで溢れかえっていたので車は多いがやまなみハイウェイで早々に脱出、今の時期の阿蘇は15時過ぎると一気に寒くなるので最短ルートを選択する。

阿蘇谷には国造神社の道で下ると一直線の道が待っている。

ここからは2キロほど全力で走って残った気力と体力を使い切り空っぽにする。

最後にクールダウンで流しながら道の駅阿蘇へゴール。
走行距離92km、獲得標高1869m

ススキは朝や昼見ても単なるススキ、ところが夕方近く、逆光で見ると金色にフワッとして草原自体が輝いて見える。よってその時間帯に草原を通るルートがキモになる。
久し振りに湯煙に包まれた西里集落を自転車で走った印象は、阿蘇公園道路を上って眺める中岳火口や、早朝に北外輪山に上ってミルクロードからの雲海、そして阿蘇の峠道を上りながら見る野焼きの跡、そんな強烈なインパクトがある。ただ目に映る以外に興味が湧くのは、蒸気の中で生活することを選んだ人々が、この地に家を建て先祖代々暮らされている歴史や経緯を尋ねてみたいと思った。蒸気があるので火を使わないで料理はできる。上質な温泉は生活を豊かにする。地熱があるので山の奥深くだが暖房にはことかかない。しかし、いつも「シューッ、シューッ、ゴーッ、ゴーッ」と轟音をたて、風向き次第では家の中に充満する硫黄臭の蒸気は気にならないのだろうか。電化製品の腐食もあるだろう、そんな生活を営む上での不思議を次回尋ねてみたいものだ。

 

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