コルナゴ部長こと中尾公一さんよりレポートをいただきました。
今回は、町古閑牧野のご紹介です。
阿蘇地域の貴重な資源である草原を有効活用する取り組みとして、普段は立ち入ることができない町古閑牧野に特別に許可を得たガイド(牧野ガイド)の案内によるウォーキング・トレッキングの「草原トレイルウォーク」やサイクリングの「草原ライド」を道の駅阿蘇からこれまで発信してきた。
今回は陸上競技の中長距離走の一種で、様々な種類の地形や環境で行われるトレイルランニング(以下トレイルラン)のコースとして、町古閑牧野の野焼きの際に森林地帯や建物に火が燃え移らないように、カヤ(牧野の草)を帯状に刈り込まれた「輪地切り」と呼ばれる防火帯をコースにできるのか、トレランの経験豊富な方に確かめてもらった。
輪地切りは、カヤがまだ青い9月から10月に行われる。理由は輪地切りの後、切ったカヤが乾いた頃に、その場で焼く「輪地切り」をしなくては完全な防火帯にならず、枯れた時期だと飛び火してしまうためカヤが青い時にするそうだ。
同じ場所で2月7日撮影
これが野焼きを待つばかりとなった輪地
10月の輪地焼き直後の輪地
同じ場所で2月7日撮影
緩やかなところもある。地面は固くもなく、ぬかるみもなく走りやすい。
壁のような難所も多い。
トレランコースとして調査を終えた町古閑牧野の印象は、原野を悠然と走るクロスカントリーのイメージや牧歌的な雰囲気、起伏があり眺めがいい尾根筋、挑戦欲満たす壁のような急斜面など変化に富んだスポットが豊富であり、トラブルの原因になるハイキングや登山者との混在がないため安心して走ることに集中できることと、山野草などを荒らす自然保護の問題もないことから、草原の輪地切りは阿蘇の自然と一体になれる魅力に包まれたコースであるとのことだった。今回は車で見て回って所々を試走することで町古閑牧野の「輪地切り」の一部を確認してもらったが、次回は数名の方に実走してもらう予定である。
歩いて上っただけでも相当過酷で四つん這いにならないと登れないような急斜面も多かった。ここを回転する刃を唸らせながら、5~6キロの刈払機を持って、幅8~10mの輪地切りを行うとは、信じられなかった。輪地を燃やした跡に錠剤やカプセルの袋を入れる包装シートを見つけた。なんでこんなところにと思うと、母を病院に連れて行き、薬局で大量の薬をもらっているのですぐに察しがついた。血圧を下げる薬とか血の流れを良くする薬とか、要は昼食の後に高齢者が薬を飲んだ痕跡だろう。高齢化が止まらない牧野組合員、その人たちが草原を維持しているのである。
草原をフィールドとするすべてのアクティビティはガイドを伴う有料のプログラムである。その費用には牧野保全料が含まれ牧野組合にお渡ししている。危険を伴いながら重労働で出来た輪地切り、これも知恵を出して有効活用していかなければならない。
輪地切り
画像提供 あそたんガイドツアーズ
そして輪地焼き
画像提供 あそたんガイドツアーズ
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