今回のコルナゴ部長の記事は、阿蘇中岳噴火の影響を受けていない安全なコースのご紹介です(^^♪「小嵐山」や「菊池渓谷オプションルート」など、サイクリングに絶好なコースはまだまだ、たくさんあります!ぜひレポート楽しまれてください↓どうぞ
10月2回目の阿蘇満喫モニターライドを23日に開催し、私と下城さんと井上君で「菊池渓谷オプションルート」を案内してきたのでその紹介と、福岡管区気象台によると10月25日の阿蘇中岳第1火口噴火以降も火山活動が活発化し、同程度の噴火が発生する可能性があることから、私たちの阿蘇サイクル情報として注意喚起を最後に付け加えた。
ライドコースは距離が120km獲得標高2100mというやや厳しいことや、阿蘇山が噴火した3日後ということもあってか参加者は2名だった。このライドの参加は無料でボランティアとして開催しており最少携行人数は設けていない。それより私たちが選んだコースを走ってもらい感想が知りたいことと、参加者の写真や動画を撮影させてもらい阿蘇サイクルツーリズムの旬な情報として発信することを目的にしている。
また、通常は9時集合としているが、この日の冷え込みの予想と、やや厳しいコースにより走行時間が長くなることが想定されることから8時集合に変更した。というのも自転車に乗ると感じることだが阿蘇は16時を過ぎたらグッと寒くなる。よって16時くらいまでには帰りたいのでスタートを早くした。これがもっと寒くなると風の当たりにくいコースを選びスタート時間を遅らせたり、天気予報で雨天が想定される場合や極寒のライドなど楽しくないサイクリングは開催していない。
ミルクロードに上る定番は小嵐山、これが最初の峠だ。このルートは、たまに農耕車両が通る程度なので自転車で走るには絶好の環境にある。それぞれのペースで上り始めると最初は木に覆われた日陰の道だが、中腹から阿蘇谷が見え隠れし、上るに連れ景色が良くなっていく。頂上に標識等はないが道路横に砂利が敷かれた阿蘇五岳がこのアングルで見える眺めの良いところで集合するようにしている。
この日の小嵐山からの眺めは澄み切った秋らしい景観だった。
ススキの先に阿蘇山、そして穏やかな中岳の噴煙という絶景だった。
コースとなる菊池渓谷オプションルートは「阿蘇サイクリングガイド」に紹介したものだが、最近のように火山活動が活発になった場合は、阿蘇山から離れた噴煙の影響を受けないルートとしてお勧めだ。それに菊池渓谷付近を走るので紅葉の時期にも最適であり、火口から離れてからこそ雄大な景色を堪能することができるコースのひとつである。
ミルクロードの北山展望所から菊池渓谷までのダウンヒルは、広葉樹の木漏れ日の中を12.3km下り続けるが、この時期は冷え込むのでウィンドブレーカーを羽織ったが無難。また、薄暗いところが多いので前後のライトは点灯が必須。
菊池渓谷内は自転車の持ち込みは禁止であり、道向かいにある駐車場案内の小屋の横に置くことができる。新しくなったビジターセンターには快適なトイレと自販機、もしくは店内売店で温かい飲み物で暖をとることができる。軽食もできるがスタートしてまだ時間が早いので四季の里旭志がこのコースのエイドポイントになる。
ビジターセンターからでも清流と色付き始めた広葉樹の眺めはさすが菊池渓谷だ。
菊池渓谷から少し下った念仏橋から左折してしばらく上ると菊池人吉林道になる。
林道の割には眺めが良く道路も荒れていない。この先にあるゴルフ場が水害や地震により廃業されたのでほとんど車が通らない。ちなみにゴルフ場は現在、フェアウェイに太陽光のパネルが敷き詰められている。
四季の里旭志は熊本の老舗登山用品の店「シェルパ」が菊池市から指定管理者になって輝きだした。詳しくは菊池渓谷オプションルートの記事で紹介したので下記サイト参照の程。
コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「秋におすすめの菊池渓谷オプションルート」 | 道の駅 阿蘇 (aso-denku.jp)
エイドポイントの理由はレストランだったところを開放され持ち込みの食事ができること。加えて寒い時期には売店で販売のカップ麺を食べることができる。サービスの給湯、10円販売の箸がありがたい。
空調のあるここで
これです!
持参したおにぎりと合わせれば完璧な昼食になる。
四季の里から鞍岳林道を上る。ここは最後の数キロが厳しく、景色も全く楽しめないことから絶望の峠道と呼んでいる。景色の見えない頂上から牧場を通りミルクロードに出たら森の教会までのダウンヒルだが、その先で右折して国道57号北側迂回道路を渡る古城跨道橋までの上りと、県道23号に出たら二重の峠までの最後の上りになる。四季の里から二重の峠の麓までの上りは935m、距離は35.5km、その間に自販機がないのだ。9月末に試走したときは疲労と水切れで足が攣ったことから絶望の峠と呼んでいる。
四季の里から二重の峠まで35.5km自販機がない – でのサイクリング 菊池市, 熊本県 (ridewithgps.com)
後日、森の教会の少し先に自販機があることを知った。
この日は森の教会から2.5km下ったところに熊本地震により移転されたサイクルショップGINRINさんで水をいただき少し休憩させてもらった。GINRINと言えば実業団レースにも参戦しているクラブチーム「チームGINRIN熊本」のオーナーショップだ。実は弱虫ペダルの劇場版において、映画製作の方から熊本のチームのことを尋ねられGINRINジャージを着た写真を送った。あとで見たら一瞬だが劇場版に採用された。確か外村さんの写真だったように記憶している。
今月1回目に開催したサイクルボール阿蘇イチのロングを寒さのため大観峰で断念したので、続きとして二重の峠と、はな阿蘇美のチェックポイントをおさえて完走することにした。現在は中岳の噴火により、火口から1km地点にあるチェックポイントの阿蘇山上ターミナルには行くことが出来ないので代替コースになっており、来月のライドで走ってみようと思っている。
サイクルボールはチェックポイントを飛ばすことはできないが後日チェックすることはできる。
よって阿蘇イチロングを完走することができた。これでショートを完走すれば走破の証となるサイクルボール(輪球)がもらえて「願い」という商品にエントリーすることができる。多くの自転車に関する商品の中には道の駅阿蘇のギフト商品も提供されている。
菊池渓谷オプションルートに追加した今回のコースは、ちょっと厳しいものだったが、遠くから眺める雄大な阿蘇山や菊池渓谷の紅葉の兆し、それとは真逆の鞍岳林道の絶望感からの豪快なダウンヒルと思いきや、最後の県道23号の上り返しからの阿蘇谷の平坦路でゴールするフィナーレ―は起承転結に富んだものだった。手応えあるこのコースを紅葉シーズンに是非試していただきたいものだ。
最後に10月20日の中岳噴火について記憶が曖昧にならないうちに書き記す。
今月1回目のライドにより10月17日10時に阿蘇山上ターミナル付近に私たちはいた。その3日後の20日11時43分に中岳が噴火し、あの規模からしてターミナルは噴煙に包まれているようだ。もし、その場に自転車乗りという無防備な姿でいたらと思うとゾッとするし、怪我でもしたら阿蘇サイクリング自体がマイナスイメージを負うことになるのではないだろうか。
2016年、中岳火口の爆発的噴火が沈静化して火口に近い制限区域外をサイクリングしていいた時に、私の阿蘇サイクルツーリズム活動をサポートしてもらっている自転車仲間から火山に関する情報を教えてもらった。それは自転車という無防備な乗り物では火山に近づかず、離れたところから見てリスクを減らすということだった。規制区域は兆候や経験則というセオリーで決められたもの、経験則は破られるのはふつうであり理論ではない。単に人間が決めたものに絶対安全という「絶対」はないということだった。今回も彼が勤務する大学の火山研究者がテレビの取材を受けておられたが、まさにその通りことが含まれていたように感じた。今の時代、自分を守るための多くの情報があふれている。1カ所からの情報だけではなく多眼的、複眼的な思考で判断すべきだと思う。
今回のライドで見た噴煙はいつもの穏やかさで、20日の恐怖を感じる噴火の映像からは想像もできないし記憶も薄れてきた。気象庁によると25日以降火山活動が活発化し、再噴火を警戒する情報もあることから、規制区域が解除され火口見学ができるようになるまでは、自転車乗りは火口に近づくべきではないと思っている。
10月28日に発売された「ニッポンのじてんしゃ旅」シリーズ第7弾となる『阿蘇サイクリングガイド』が29日に私の手元にも届いた。薄透明の封筒から出して本をペラペアめくって安心したら、新しいシューズをおろして、いつものトレーニングコースの五郎丸の葡萄畑まで走りに行った。シューズはいい値段したが履き心地がいいことより、自分に気合を入れるべく今回も同じシリーズを買った。
阿蘇ガイド本もシリーズ本と聞いていたので、単に一緒に走るだけでなく、けっこう口出して1年間取材に応じた。なかでも今回走った菊池渓谷オプションルートは、今までの阿蘇ライドとは別の切り口となっているので特にお勧めしたいと思っている。
自転車仲間のこの本の感想に「旅に誘われる内容でした。そのうえ自転車乗りに大事なデーターもてんこ盛り、良い本です。」という評価をいただいた。「旅に誘われる、大事なデーター」、これがガイド本で一番大事なことなので、このシリーズ本をずっと書かれているライターの栗山尚久さん渾身の一冊となるよう売り上げも伸びていけばと思っている。
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