コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「ツールド沖縄とツールド佐伯2024」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから「ツールド沖縄とツールド佐伯」レポートが届きました。
沖縄と言えば「青い空」、「青い海」と南国感たっぷりですが、今年のツールド沖縄はどのようなレース展開になったのでしょう?

ご覧ください。


沖縄本島北部を主会場とする「第36回ツール・ド・おきなわ」は、沖縄北部豪雨のため3000人以上が参加する競技全17種目が中止となり、阿蘇満喫ライドを案内する私の10回目、井上君とミユキさんは6回目の市民レース100km完走の挑戦は来年に持ち越しになった。
ここはフニッシュする名護市21世紀の森体育館のお立ち台だが、レース前日に自転車の代わりに今回は傘を持って写真を撮り私たちのツールは終わった。自転車競技としてツール・ド・おきなわは、年間目標に値する大会であるとともに、レース前後の楽しみ方も魅力があるので紹介しよう。
それとこの大会があったのでレポートできていなかった「ツール・ド・佐伯」は、阿蘇満喫ライドに来られる多くの方が参加されていたのでこちらも合わせて紹介する。

まず沖縄から・・・週間天気予報で雨のレースを想定して完璧な対策を備えていたが、前日熊本空港から飛び立つ前に沖縄本島北部を走るレースの開催は大雨で厳しいという情報だった。それなのになぜか晴れて蒸し暑い真夏のような那覇空港に着いてスマホを開くと、「国頭村、大宜味村、東村を通るレースコースの200km、140km、100kmは、大雨による地域住民の安全確保、コース上での土砂災害発生、道路状況の悪化によりレースコースの使用を中止し、名護市、本部町、今帰仁村を通過する50㎞系コースに変更の検討をしている」と大会本部のサイトがアップされていた。
空港近くのバイシクルキッズの大城店長から情報を聞き、今後どのような展開になるか分からないので自転車は輪行袋に入れたまま、受付会場の名護市21世紀の森体育館にレンタカーで向かった。

名護は雨だった。
いつもは祭りのように賑わう自転車用品のブースは閑散としていた。ここで井上君たちと合流してすべてのレースが50kmに変更されることを知った。そもそもスピード競技の50kmレースは自信がないため、耐久性を競って完走を目指す100kmにしていたのでエントリーはしないことにした。
それにしても北部を走る市民レースで800人、それにチャンピオンレースに国際女子のレースも変更するとマックス1000人近くが、1350名参加の50kmコースに増えることになり、大会運営側の対応には脱帽するばかりだった。その後いろんな情報が自転車仲間から入ってこれからのことを考えた。そして決めたことは、明日は沖縄南部糸満市在住の吉田君の案内で、一滴も雨が降っていなくて沖縄らしい天気の南部サイクリングすることにした。

まばらな体育館内で受付を済ました。ゼッケン類が入ったビニール袋から返却しなくてはならない計測チップはその場で返した。この日の宿泊する民宿にミユキさんが電話を入れると、食事付きなのでキャンセルを心配されていたが、私たちは予定通り宿泊する旨伝えると安心されたようだった。

受付会場で興味があったのが、コミュニケーション型電チケット発券システム「MOALA Ticket(モアラチケット)」だ。大会本部から送られたメールをクリックすると、自分の種目やレースナンバー、氏名が記載された電子チケットがスマホの画面に出てくるので、それを保存して会場受付とTシャツ受け取りでサブチケットを見せて、この丸いものを画面に押し付けて受付をするという優れもの。

これで受付が済まされ私たちの「ツール・ド・おきなわ2024」が終わり国頭村の宿にレンタカーで向かった。

 名護から天気が荒れだして、国道58号の大宜見村の海岸では、いつもの青い海に流木が流れたまさかの濁流になっていた。

国頭村の民宿「やんばるくいな荘」のお母さんは、「こんな大雨、生まれて初めてだよ」と悲痛に言われた。民宿は国道沿いにあるので被害はなかったが、裏の山沿いの道は崩れて通れなく、息子さんのカフェに行けなくて心配そうだった。

この日の夕食はステーキを追加してもらっていた。
200、いや250gはありそう、焼き方もソースも抜群で最高に美味いステーキだった。会計で値段を見たら1泊2食付き7400円が8800円だったので、1400円のステーキということになる。格安な値段に驚くとともに、年配のお母さんだがそこは沖縄の方、ステーキ料理に慣れているのだ。

夕食のあとは井上君と飲んだ。いつもはレース前夜なのでお通夜みたいだがこの日は楽しめた。雨音は激しく続いていた。スマホで雨雲レーダーを見ると真っ赤になっていた。部屋に戻ってレースに携帯するものを並べてみた。真ん中の手書きの関門時間は雨で濡れても見えるよう油性ペンで透明シールに書いてフレームに貼る予定だった。黒い「ONE PECK」はタイヤをマクハル施工したのでそのパンク修理キット、右のはCO2がマクハルはダメなので電動ポンプ、あとはジェルと足攣り防止のいろいろ、100km完走のための私の秘宝だったが単に重い持ち物になった。

同宿されていた100kmか140kmにエントリーされていた数名は50kmに出るため5時前に名護に行かれた。私たちは6時に朝食をお願いして、8時頃に糸満市に着いて輪行袋の自転車を組んで9時から南部サイクリングをする予定だった。
ところが猛烈な雨が続いて国道58号の街灯や信号が消えた。まもなく宿も停電になったがしばらくして復旧した。食堂のテレビには私たちがいる国頭村の隣の大宜味村、東村に避難指示、名護でも豪雨が続いているとのニュースが流れていた。

盛りのいい朝食は100kmレースに頼もしいが、この日は昼食がいつ食べられるか分からないので完食した。

やがて明るくなってきたので外に出ると宿の前は川のようになっていたのでしばらく待機して7時30分にチェックアウトした。

宿から2km行った国道が冠水していたので宿に引き返し40分後再出発した。

今度は140kmのスタート地点の「道の駅ゆいゆい国頭」の前が冠水しており、またもや宿に引き返し、次に再々出発したらもうすぐ名護というところが冠水し「道の駅おおぎみ」で待機したが一帯は断水していた。


結局、国頭村を7時30分に出たものの、待ち合わせていた糸満市に着くのは13時近くなるが、それでもサイクリングの案内をしてくれるということで甘えさせてもらった。

沖縄本島は南北100km の亜熱帯の島、北部は大雨だったがこちらは沖縄南部らしい好天で太陽が近く感じた。吉田君の案内で糸満から那覇まで、やっと、やっと青空と青い海を見ながらの沖縄らしいサイクリングがスタートした。

これだよ、これを待ち望んでいたんだよ!

糸満から北上し、瀬長島に渡ってから金城のA&Wでランチして、那覇のど真ん中の国道58号から国際通りを経由してレンタカー返却があるので16時にゴールした。やんばるは走れなかったが沖縄らしいサイクリングが出来た。4時間待機してくれた吉田君に感謝だ。

那覇のホテルに着いて福岡からピーチで飛んできた家内と合流した。翌日は昨年宮古島だったが今年は石垣島に行った。ツール・ド・おきなわはレース後の楽しみが魅力だ。本島だけでも北部の自然豊かなヤンバルクイナが生息する世界自然遺産のやんばるの森を走ってもいいし、中部の読谷や恩納村、嘉手納基地付近も面白い。南部も有名観光地を繋いだり、自然豊かな道もワクワク感があり、いずれもグルメ付きで楽しめる。ツール・ド・おきなわを年間目標にすることは、11月になっても30度近い温暖な気候のなかで、さまざまなかたちでリフレッシュすることも魅力の半分を占めると思っている。

この時期の石垣島は観光客も少なく台風シーズンなので旅行代金も下がる。帰りは福岡からピーチの直行便だったが8000円、自転車は別途3900円必要だがそれでもお得だと思う。

宿は居酒屋が近くにある石垣港近くと、マエサトビーチのエリアを利用したがいずれも5000円程度。

サイクリングは新城幸也ロードというのがあって、27km、36km、76km、121kmのコースが設定されており、コースデータをダウンロードしていけば迷うことはないし、島一周の121kmはデータがなくても走ることができる。

左端の膨らんだ石垣御神崎灯台付近がアップダウンがあるがあとは平坦な道が多い。

観光客の多くはマリンスポーツのようだった。ほかにもカヌーツアーも多いがそこは予算の関係で省略、土産物もカット。

石垣そばも美味しい。居酒屋は沖縄の自転車仲間から教えてもらっていたので安くて美味しい店に行くことができた。

お洒落な店もあって選択肢が広い。

石垣島の一番の魅力は夕陽ではないだろうか。

サイクリングは4日間滞在して1日半走った。野生のクジャクに2度遭遇したり、真っ白いフカフカの砂の誰もいないビーチや、美しいサンゴの破片が散らばる海岸など見たことのない風景の連続に時折絶叫した。サイクリング以外は家内と観光で退屈かと思っていたが意外といいものだった。何事もやってみないとわからない。

武富島の水牛車は観光過ぎて期待はしていなかったが、ガイドの方のゆったりとした話が響いてかなり感動した。そして最後はこのようにして終わり、家内との旅行と私のツール・ド・おきなわ2024も完結した。

続いて「第33回九州チャレンジサイクリング大分大会 ツール・ド・佐伯 2024」。ツール・ド・九州記念ジャージのお二人は、阿蘇満喫ライドにお越しになっている大分県宇佐市の野崎夫妻。道の駅阿蘇で開催したスポーツバイクの試乗会「Demo day in 阿蘇」には泊りで2日間参加された。この日は風が強く沖縄に向けて無理したくなかったので途中からお二人の後ろ(ご主人も強いが奥さんもかなり早い)を走らせてもらった。

大会MCはJ:COM大分ケーブルテレビアナウンサー工藤友美さんと、ゲストとしてツールド九州外国人観戦ツアーの試走でご一緒した飯島誠さんも軽快なトークで会場を盛り上げられていた。また、お二人はゲストライダーとして友美さんはBコース、飯島さんはSコース、サイクルイベントでよくお会いするBekiさんは私と同じAコースを走られた。
大会のコースと募集人数は以下となり、初心者や家族で楽しめる大入島を一周するDコースや、九州東端・鶴見崎を含む佐伯市を一周する上級者向けのSコースがある。
Sコース 190km 250名
Aコース 163km 500名
Bコース 102km 750名
Cコース   75km 350名
Dコース   40km 150名
以上合計すると2000名の募集だったが、参加者は1300名程度と定員割れしているようで「ツール・ド・おきなわ」もそのような話を聞いた。コロナ禍以降ロードバイクや参加費の高騰の影響だろうかサイクルイベントの人気はイマイチのようだ。

私が走ったAコースは、穏やかな漁村や険しいリアス式海岸から望む海や、アップダウンが続く山々、そして美しい清らかな川を眺めながら、時には規制されていると思えるくらい車が少ない道をサイクリングで楽しむことができるコースになるが、この日は強烈な風で、前に進まない、横風に煽られる、そして・・・

海岸沿いでは道路一面に海水が溜まり、全身に波をかぶる場面も何度かあったが、終わってみれば厳しいゆえに達成感に満たされる大会だった。

では、たまたま写真を撮るタイミングがあった方々だけだが、阿蘇満喫ライドにお越しなる方の紹介しよう。ほかにも久し振りに再会する方との出会いもこのようなイベントならではの楽しみになる。
こちらは地元佐伯市の浜田さん、佐伯から阿蘇まで2時間かけて阿蘇満喫グラベルライドに参加されている。この写真を撮影してもらったのは、阿蘇でサイクルイベントを開催されている鹿児島の牧瀬さんだ。

大分市の礒埼さん、こちらもよくお越しいただいている。

佐賀の馬場整骨院のサイクリングチームBJTCのみなさんはこの日もチームでの参加

しゃりんかんジャージは熊本の平川夫妻

北九州の山家さんグループはE-bikeで102kmコース、バッテリー持つかなと思ったらエイドに予備を手配されているとのこと。

福岡の武内君も元気よくAコース、完走おめでとう!

福岡の村石さんはSコース、忙しい本業の傍ら小説を書かれている。
「カリコ博士と町医者」、「クラスター 五輪の夏の墓標」、そして今年発刊された「夢の旅路」すでに文人ですね、とお話していると「貴方が出てくる小説を書こうかと思っています」なんてまさか・・・

この大会はコースの魅力もさることながらエイドの充実度が有名だ。第1エイドのローズブレッドに始まり、この米水津名物アジのまる寿司、SとAの昼食はシラス丼&ごまだしうどん、マグロの養殖が盛んな上浦ではマグロコロッケ、弥生振興局のエイドにはしょうがコロッケ、しょうがバター餅、大水車では竹の子寿司、雪ん子寿司、宇目消防局では道の駅宇目からからあげ&どらやき、直川は甘酒に黒糖まんじゅう、私設エイドもいくつかあり、最後にはゴールすると佐伯市特産のアジフライという豪華さ、これを楽しみに来られる方も多いだろう。
立派な大会プログラムが用意されていた。
「ツール・ド・佐伯」が33回開催に対し、サイクリストの甲子園と呼ばれる「ツール・ド・おきなわ」が36回と大会の歴史は同じくらいになる。同じ国東で開催されていた「ツール・ド・国東」は昨年の40回大会で幕を閉じた。いずれも募集人員が多くコースの距離も長いため、沖縄も佐伯も大会を支える人件費の削減に取り組まれているようだ。
大分県のサイトには以下の中止した理由が書かれていた。
「ツール・ド・国東」が終わった理由は、「大会の開催には、多くのスタッフやボランティアが必要となり、行政も可能な限り支援を行ってきましたが、運営の中核を担うのは、やはり熱意を持った地域の方々です。その方々が、高齢化等により、残念ながらこれ以上の存続は困難であると判断し、その長い歴史に幕を降ろす決断をされました。
県では、長年にわたり国東で培われたサイクルスポーツの灯を消さぬよう、さらには将来にわたり発展していけるよう、今年の10月には九州の福岡・熊本・大分3県による国際サイクルロードレース「ツール・ド・九州」を開催することとしており、第1回となる2023年度は日田市を開催地として実施します。
この大会では日本国内はもちろん国外からもプロチームが多数集まって白熱したレース展開が期待されるとともに、国内外からたくさんの観戦者も訪れることが予想され、観光をはじめとした地域振興にも大きく貢献できる大会と考えています。今後は、ツール・ド・九州の県内各地における継続実施も視野に入れ、引き続き自転車を活用した地域の盛上げを図っていきます。」このことから昨年から開催されている「ツール・ド・九州」の大分開催の継続実施を視野に、行政がからむサイクルイベントは1本化されるのではないだろうか。となると、「ツール・ド・佐伯」の来年度の開催が気にかかる。佐伯や国東のような多くのスタッフやボランティを必要とする募集人員が多く、コース距離の長い大規模な大会に代わって、昨年視察したルートをサイクルコンピュータにダウンロードして走るスタイルの「おれんじシーサイド」は、募集人員240名でほとんど立哨も案内看板もなく、若干迷走はあったがそれも実力でもあるので今後のサイクルイベントの姿のように思えた。あとは当日事務局が雨天中止としても返金しない旨規約に盛り込んだがいい。

 

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