コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポート「薪ストーブで幸せな満喫ライド」が届きました。
2024年もたくさんの方に阿蘇路を満喫していただきました。
12月14日(土)が、今年最後の満喫ライドでした。
来年も皆さまのご参加をお待ちしております★
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12月14日、薪ストーブ専門店を訪ねる阿蘇満喫ライドを開催した。
平均気温5℃、最低気温は-1℃と極寒だったが、薪ストーブ専門店を訪ねた後は、不思議なくらい温かさ長続きして薪ストーブの魅力を知ることと、阿蘇地域に薪ストーブを設置されているところが多い理由もわかった。
この日の参加は大分から礒崎さんお一人だった。
磯崎さんはヒルクライムが苦手にされていて、少しでも強くなりたいと阿蘇満喫ライドにはよく来られ嬉しいことだと思っている。参加者ゼロだとちょっとへこみそうだが、「寒いのでたった1名」ではなく「寒いのに1名も」と考えているので、井上君とミユキさんはあいにく年末多忙により欠席だったので私と下城さんの2人で案内した。
厳冬期の阿蘇を走るこの時期は、スタート時間を1時間遅らせて10時、ゴールは1時間早めて15時にして走行距離も100㎞前後から、なるだけ汗をかかないよう比較的ゆっくり走るので60km前後に短縮している。今回のコースとその目的は、今年最後の満喫ライドなので、看板ルートの坊中線で南阿蘇に行き、薪ストーブ専門店を訪ねることだった。
しかし、高岳や根子岳が冠雪している寒さにより、道路凍結を心配して箱石峠から高森に降りることにした。阿蘇谷比べたら温暖な南阿蘇では、薪ストーブ専門店と中東の遊牧民が織る絨毯ギャッべ専門店を訪ねランチは台湾料理屋で温まりそうな台湾ラーメンというポタリング風に南郷谷を楽しむことにしていた。
箱石峠を上っていたら3名の男性のロード乗りがいて、追い越し際に挨拶したら返事が韓国語で返ってきた。そして間を置くなり「コルナゴ部長!」と呼ばれてびっくりだった。外国人が箱石峠を走るのは珍しいからツール・ド・九州で知ったのか、私の名前を知っているということはブログを翻訳して見ているのだろうか、いずれにしても光栄なことだ。
峠を越えて高森方面に下ると、上色見熊野座神社付近は外国人の人混みになっていた。写真の月廻り公園はがらんとして、トロッコ列車(12/1~3月頃まで車両点検のため運休)と、ワンピースのサニートレイン号(1/14~2ヶ月間車両点検のため運休)で賑わう高森駅も人はまばらだった。
1時間スタート時間を遅らせているので到着した高森駅では昼近くになっていた。ルートを引いた時はそれを忘れていたので南阿蘇村の台湾ラーメンには届かなかった。そこで駅前のいつもは混み合う食堂に入ったら、先客もおらずゆっくり食事することができた。
ここまで真冬用アンダーにジャケット、その上にウィンドブレーカーで寒さはなかった。しかし、食事のあと走り出すと極寒に震えた。曇りなって向かい風だったこともあるが午後から気温が急に下がったようだ。
極寒を想定していたこともあるが、ゲストハウス阿蘇の森や一棟貸の宿GOYADOの薪ストーブに対するみなさんの反応をみて、自転車乗りに相性が良さそうだったので薪ストーブ専門店「くぬぎの森」を今回のメインとしていた。そして寒さに震えながら到着した。
店内は入った瞬間、ふわっとした暖かさになった。
オーナーの方から薪ストーブの前を勧められて椅子に座ると、揺らめく炎と心地よい暖かさで3人とも椅子から離れなくなった。薪ストーブの説明は質問に答えられる程度、そして絶妙な間合いで語られる魅力が響いてくる。しばらくすると奥さんからハーブティのサービスがあった。音もなく完全燃焼するストーブから見える炎とティーカップの温もり、最高のご夫妻の接客だった。
薪ストーブにはスチールストーブ、鋳鉄ストーブもあるが、薪が2倍節約できるソープストーンという天然石が貼られたハースストーンストーブがおすすめとのこと。オーナーが自転車乗りだったこともあって、薪ストーブはロードバイクと同じよう機能性や見た目の違いでかなりの種類があるそう。
価格も30万円から煙突まで入れるとロードバイクのフラッグシップモデルと同じくらいと話されて、そんなに縁遠いもの(自転車の値段に麻痺している)でもなさそうに感じた。そのなかでもおすすめの6種類程度を店内に、在庫は30台くらい揃えられているとのことだった。
薪ストーブを設置するには煙突は必須だが、ストーブ本体の下と後ろに熱を遮断する施工は薄い金属板一枚あれば大丈夫とのこと。これは意外でストーブの後ろに障子があっても問題ないと話された。
こちらは1912年製のフランスのキッチンストーブ(クッキングストーブ・クックストーブ)。燃焼室、オーブン、グリル、ウォーマー等の料理に必要な機能を持ち、暖房能力を持つ優れもの。オーナーが惚れ込んでフランスから持ち帰った超骨董品。
みかんライドに参加された福岡でカレー屋のオーナーから、2007年にオープンした小国の丘の上にポツンとある一軒家レストラン&カフェ「BEAR」さんの薪ストーブも、こちらから購入されたハースストーンストーブであり、自宅兼店舗の暖房は電気・灯油なしの薪ストーブのみというから、食事を兼ねて話を聞きに訪ねてもみてもいいかも知れない。(BEARさんの食事は予約制)
阿蘇市でも私が知る薪ストーブがある店舗として、写真はクルーズトレイン「ななつ星in九州」に朝食を提供する「オルモ・コッピア」さんで、薪ストーブの炎を見ながら素敵なランチは印象的だった。
阿蘇駅が目の前という宿泊施設で、欧米の方の利用が多い阿蘇ベースパッカーズさんの薪ストーブは、村上春樹の作品が多いライブラリーがある共同スペースにあって、コーヒ―と読書には最高の空間だった。
この日くぬぎの森さんには、事前に訪問する旨連絡をしていたが来店は予約制になっている。理由は腰が落ち着いて長居することもあるが、薪ストーブの説明には時間が掛かるらしく今回お邪魔してまさにそうだと思った。ここでゆっくりし過ぎたのでギャッベ専門店は次回訪ねることにした。暖かい店を出ると冷気で一瞬にして寒さに震えるものだが、薪ストーブの遠赤外線効果だろうか、帰り着くまでポカポカが持続していた。
長陽駅の久永屋に立ち寄ってトイレ休憩のあとバイクに乗るとマクハリ加工していた後輪がスローパンクしていた。
電動ポンプで一旦空気を入れスタートして途中用水路があったのでタイヤを水につけパンク穴を見つけて修理した。ただ、初めての修理で慌てていたのでパッチが完全に貼れてなく空気が抜けていた。今度は慎重にパンク穴にマクハリ液を付けたパッチをブスッと差し込んでパンク穴は完全に塞がれた。やはり落ち着いて修理することもだが、私の場合は老眼鏡が必須だった。予定を40分遅れて15時40分ゴールした。
高森駅から寒かったこともあるが薪ストーブ専門店を訪ねたのは良き学びになった。ハースストーンストーブの特徴である蓄熱性により、長い時間熱を蓄えることが可能になり、均一な暖かさが持続するため薪の消費量が抑えられ日常の暖房器具になること、それと揺らめく炎の前でくつろぎのある生活が夢の夢ではないことだった。
地域に住むこと、地域の冬が楽しみになること、それが薪ストーブのある生活。完全移住、2拠点生活など阿蘇に暮らしたいという自転車乗りの声はよく聞く。ただ、こんな厳冬期はスピードが出るロードバイクより、グラベルバイクやマウンテンバイクがいい。フィールドも草木が葉を落とし、とても走りやすくなる。いろいろ考えて後悔しないように阿蘇へ来られる挑戦もいいだろう。自転車乗りになるといろいろ発見があって実におもしろい。
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