コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「極寒の阿蘇満喫ライド」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポート「極寒の阿蘇満喫ライド」が届きました。11月最後のライドは阿蘇らしい冷え込みの一日となりましたが、これから迎える冬ライドへ参加される方には必需品を考える参考にもなります。ご覧ください★

2日前に阿蘇高岳が初冠雪になり根子岳など阿蘇五岳の山肌も白く染まった。
この日開催した阿蘇満喫ライドの参加者は雪化粧でそびえる高岳を見ながら参集された。高岳初冠雪は温暖化の影響なのか平年より9日、昨年より11日遅いそうだが、五岳に雪が積もると阿蘇谷には冷風が吹きおろし、今年一番の寒さに厳冬期装備の私たちは震えた。

青空に映える雪山の景色はため息が出るほど美しい。毎年5月にイタリア全土で行われるジロ・デ・イタリアは、最も熱狂する北イタリア地方の山岳レースとなるドロミテを始めとしたアルプス山脈やアペニン山脈に雪が残る絶景を舞台としたいがために5月に開催されていると聞いたことがある。

厳冬期の阿蘇観光はオフシーズンとなるが、青空と雪の阿蘇五岳は最も美しい阿蘇の景色だと思っている。そのため阿蘇満喫ライド・グラベルライドも集合を10時に、終わりは15時の冬季時間に変更するので、防寒対策など全ての装備を知恵に置き換えて今月からのライドに備えていただきたい。

11月30日の阿蘇満喫ライドは、大分から4名、福岡から2名、熊本市に近々単身赴任となる東京から1名の方を最後尾でサポートの下城さん、メカニックで頼れる井上君、阿蘇生まれの阿蘇育ちで路地も田んぼ道にも詳しいミユキさん、それに私の4名で迎えた。

今回のコースは、寒いので山は避けて阿蘇谷の外輪山の麓を東側からトレースして、二重の峠から大津町方面に降りて、HSR九州近く自転車乗りにおすすめの1棟貸宿を見学を兼ねて持ち込んだ弁当で昼食をとり、阿蘇に一番近いサイクルショップGINRINからミルクロードで二重の峠を上ってゴールする90km・獲得標高1400mのコースになる。

ところが集合時間近くになると小雨がぱらつき阿蘇五岳は雲に隠れた。
そこで天気が回復するまで小一時間待機したのちに、外輪山の東側の麓をカットし70km・獲得標高1000mに短縮したコースでスタートした。理由は参加される方にいつも言っていることだが、阿蘇は15時以降急激に冷え込んでくる。特に厳冬期は15時までゴールしないと楽しいサイクリングが修行になって、その記憶が残ると次回から阿蘇を走る気が失せてくるのだ。

スタートしたら青空になった。これが山の天気、やれやれと思いながら私たちは離れていく阿蘇五岳を眺めながら1棟貸宿を目指した。そこには参加者それぞれが用意して道の駅阿蘇の窓口に預けていた昼ご飯を友子さんが受け取り宿に運んでいる。おまけにとん汁も作って持ち込んでいるとみなさんに案内していた。宿の薪ストーブと温かいとん汁の昼食、そんな目の前にぶら下げた人参で元気が湧いてきた。

この日は二重の峠を阿蘇谷と大津側から上ることになる。
行きの阿蘇谷からの峠越えは2.6km・獲得標高207mだが、帰りの大津側からミルクロードで7.6km・422mの上りになるが、それでもこの日の獲得標高は1056mと優しいコースになっている。

二重の峠から県道23号(菊池赤水線)で旭志を経由して、2022年4月に開業した大津町平川にある同じ敷地内の1棟貸簡易宿所「GOYADO」とオープン間近の「郷乃恵」へ向かった。この細い道が2つの宿へのアプローチなり、まさにぽつんと一軒家。

左が関門蔵の「GOYADO」、右が藁ふきの母屋だった「郷乃恵」。自転車乗りの友人がオーナーで彼の母の実家だった大正時代に建てられ建物をリノベーションした素泊り宿だ。各棟とも詰めれば10名は利用できることから自転車の合宿に良さそうだとみなさんに案内した。

スタートした時は気温6度、平均でも11度だった。

そんな冷えたカラダに薪ストーブはありがたい。

友子さんの温かいとん汁は好評のようで寸胴サイズだったが完売だった。この時期の温かい汁物はカラダを芯から暖めてくれる。


2つの宿とも土間のリビングに自転車を持ち込めるので安心だ。薪ストーブとエアコン、フル装備のキッチン、浴室・洗面所にはリネン類、ブルートゥース対応のプロジェクター、屋外にはBBQセット、洗濯機と乾燥機という滞在型の自転車乗りに必要なスペックが阿蘇駅近くの人気の宿「ゲストハウス阿蘇の森」と同じように揃っている。

1棟貸しなので利用人数が多くなるほど宿泊料は安くなる。なのでカップルにはやや高くなるが、宿のテーマである「ゆっくり流れる落ち着いた時間を過ごす」には一軒家の古民家が合う方にはおすすめではないだろうか。

場所は本田技研熊本製作所に近くHSR九州から1.7km、二重の峠までミルクロードで12km、コンビニまで2km、トライアルまで3.9km、自転車トラブルの際にはサイクルショップGINRINまで5kmという阿蘇サイクリングのベースとして候補のひとつになるだろう。輪行の場合は、JR肥後大津駅から4.1km、熊本空港から11km、阿蘇駅からは24kmになる。

ミルクロード沿いのサイクルショップGINRINにお邪魔した。GINRINは持ち込み自転車のメンテナンスも普通に対応してくれるので、この日参加された熊本市に単身赴任される東京の方に紹介した。

大津からミルクロードで二重の峠も皆さん元気に無事終了、ゴール予定の10分遅れの15時10分、道の駅阿蘇に着いた。
この時期は汗をかかないよう面倒でも上りではウォーマー類やウインドブレーカー、ジャケットを脱ぎ、下りでは冷えないようまた着たりしなければならない。なので二重の峠の上りの前に一旦停まって時間をとった。
冬のウェアの理想的な組み合わせは、スキーや登山では当然の装備になるが、インナー、ミッドレイヤー、ジャケットの3枚1組のレイヤリングだ。汗を吸い上げるインナーとジャケットの間で外気と肌の間の断熱層の役割がミッドレイヤーであり暖かさをアップすることができる。あとはウィンドブレーカーを羽織ったり、気温に合わせたウォーマー類とグローブにより、全ての装備を知恵に置き換えることが大切になる。

翌日は毎年この時期にE-MTBで走る牧野ライドにお越しになる熊本市内の病院のみなさんを、かぶと岩展望所一帯の西小園牧野と九州自然歩道で紅葉の絨毯になった清水谷へ案内し牧野と林道の組み合わせを楽しんでもらった。
1週間前の阿蘇満喫グラベルライドでも初となるこのコースを案内したが、荒れたところでも快適なフルサスのE-MTBの場合は、バッテリーの走行距離とここに来るまでの舗装路が楽しくないのでバイクは軽トラックで運び、人は車で来てもらうことになるがグラベルバイクは自走で来ることができるのが魅力だ。
グラベルバイクだと牧野の凹凸とその上りは体力次第になるものの、輪地切されたところを走れば楽に走ることができた。浮石が多く片側が崖となる九州自然歩道は中級者からとなり、慎重に走ればグラベルライドのコースになることがわかった。
ロードバイク、グラベルバイク、E-MTBとバイクを変えれば、また違った阿蘇を楽しむことができる。輪行で来られた車がない方には、自分のグラベルバイクやロードバイクで現地(道の駅阿蘇から距離20km・獲得標高590m)に着てもらい、軽トラックで運んだE-MTBと自分のスニーカーで牧野ライドという組み合わせも今後成り立つに違いない。

 

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