Pâtisserie d´Aso Miyuki (パティスリード アソ MIYUKI)

 内牧温泉に古くからあるパティスリー。観光客や地元客に愛され続けている名店です。店内はバターやクリームの甘い香りで満たされています。阿蘇のジャージー牛乳を合わせた濃厚なチョコレートを入れた洋風まんじゅう「阿蘇 しん月」をはじめとしたお土産にピッタリの焼き菓子のほか、ショーケースには季節のフルーツをふんだんに使った色とりどりのケーキがズラリ。イートインスペースもあるので、コーヒーと一緒に買ったその場で味わうこともできます。

 Miyukiで今注目のスイーツが「果菓坂(かかざか)ショコラ」(1500円)。2019年6月にベルギーの首都・ブリュッセルで行われた、食品のミシュランガイドともいわれる「インターナショナル テイスト インスティテュート」で一ツ星を獲得しました。インターナショナル テイスト インスティテュートは、世界的権威のあるシェフ、ソムリエが審査員となる、ヨーロッパ最大級の国際味覚審査機関です。チョコレートの本場・ベルギーの国際審査機関が認めた味が、阿蘇から誕生したのです。

 カカオ76%のフランス産チョコレートと生クリームをたっぷり使ったパウンドケーキは、ほんのりビターで上品な味わい。冷やして食べるとコーティングされたチョコレートとピーカンナッツの歯ごたえの後に、しっとりとした食感と濃厚なチョコの風味が広がります。小麦粉は熊本県産の黄金月、卵は山都町産の蘇陽の月を使うなど、チョコレート以外の素材にもこだわっています。

 オーナー兼パティシエの木下恭助さん。お父さんが営んでいた菓子店を引き継ぎ、内牧初の洋菓子専門店としてMiyukiをオープン。まだ、お菓子といえばまんじゅうなどの和菓子がメインだった時代の内牧に洋菓子文化、生菓子文化を広めた人でもあります。

 「お菓子はまず仏壇に供えて、その後に食べるのが当たり前の時代でしたから(笑)。ケーキはその日の内に食べて下さい、冷蔵庫で保存して下さいと伝えることから始めないといけなかった。年に1回程度ですが学校給食のデザートとして子ども達に食べてもらうことで、店の名前も洋生菓子という存在も定着していったような気がします。」

 果菓坂ショコラは元々黒川温泉にある姉妹店「パティスリー麓」で販売していた、ドライフルーツなどを使ったパウンドケーキ・果菓坂シリーズをベースに開発したもの。

 「チョコレートの本場で審査されるなら、あえてチョコレートの美味しさがストレートに伝わる品で勝負しようと思って作りました。これまでやってきた技術、品質の延長線上のものを評価してもらったことで、これまでの積み重ねが正しかったと自信が持てましたし、これからの羅針盤になりますよね。」

 今回の一ツ星を超える二ツ星、三ツ星獲得を目指して次回の審査にもエントリー予定。果菓坂ショコラをバージョンアップさせた、より吟味した素材のプレミアム商品で挑戦するそう。世界に誇れる阿蘇生まれのスイーツ誕生が楽しみで仕方ありません。

 

【Patisserie d`Aso Miyuki】

住所:熊本県阿蘇市内牧224
電話番号:0967-32-0153
営業時間:午前10時〜午後7時
定休日:火曜日

カテゴリー: グルメ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

関連ページ