道の駅阿蘇サイクルアドバイザーのコルナゴ部長こと中尾公一さんに、大地の鼓動とともに生きる阿蘇ならではの、阿蘇ジオ・ライドの魅力をレポートしていただきました～🚲🚲🚲
『今こそ、阿蘇ジオ・ライド』
7月26日、阿蘇山の小規模な噴火が発生しました。噴石は観測されませんでしたが灰白色の噴煙は1600mまで上がり北西へ流れました。噴火の発生は5月31日以来です。その後も噴火が続き、噴火警戒レベルは2（1が平常）の火口周辺立入規制（中岳第一火口から概ね1ｋｍの範囲）となり、阿蘇山西駅までは行けますが火口見学はできなくなっています。
阿蘇に住む人々にとって噴火は日常的なことであり、終息するまで耐え抜いて生活することを常とされています。風向きによる噴煙の流れを天気予報などで確認して降灰の有無やガスに弱い人は注意するようにしています。サイクリングも同様で風向きに注意して噴煙の影響が無いところ走ればいつもと変わることはありません。逆に迫力のある噴煙が見られることに、この山は生きているのだという活火山の息吹にあらためて感動します。
7月28日は九州各県から集まった12名の方と予定していたサイクリングをしてきました。
この日の早朝、火口から5キロ圏内に住む友人から噴煙が流れる写真が送られて北東方向を避ければ大丈夫と噴煙を避けるコースを考えながら阿蘇へ向かいました。
コースは道の駅阿蘇をスタートして、噴煙が見える東登山道（坊中線）を登り米塚の前を通る西登山道（栃木線）へ下り、熊本地震で復興中の垂玉温泉・地獄温泉を訪ね、そのまま南登山道（吉田線）に出ました。
ここからは日陰のない平均勾配5.3％の5ｋｍの上りになりますが、標高が高いため気温の割には風が涼しく、雄大な景色を楽しみながら全員上り切り火口より2キロ地点の三叉路で記念写真を撮りました。
火口に一番近い阿蘇山西駅で補給し、観光ヘリコプターが発着する広場で集合写真を撮り、。草千里から豪快な12ｋｍのダウンヒルを堪能して道の駅阿蘇へ帰ってきました。参加された方は何度も阿蘇に来られていましたが、上空に勢いよく噴煙を上げる阿蘇山を北側・西側・南側からと立体的に見ながら走り、阿蘇山西駅近くの中岳の全体像が見えるところでは、迫りくるような光景に今まで一番の阿蘇だったと感激されていました。
朝お会いしたときは「今日走れますか？」とみなさん不安だったようですが、噴煙の流れる方向を見ながら説明すると安心されたようでした。また、吉田線を上って火口に近づく際に、状況が急変した場合は、南阿蘇へ下ることも頭の隅に置いて案内しました。
火口に簡単に近づくことできる世界にも稀な活火山のため、世界中から「VOLCANO」を見に来る人が絶えません。噴火警戒レベルや火口周辺の立入規制、火山ガスや噴煙の流れなど確認すれば、何万年という時間軸の火山活動によって、1000m規模の地殻のギャップが形作られたカルデラの大地を、自転車で走るという非日常的な価値を体験ができます。
点を線に、更に面に、そして視線とズームを変えると、全く違った景色とパラダイムを見ることができるでしょう。わたしはそのような阿蘇サイクリングを熊本地震以降「阿蘇ジオ・ライド」として紹介しています。噴煙上げる今こそ阿蘇を訪れるには絶好の機会ではないでしょうか。
「協力：Papicross」
風向きや降灰予報のサイト
気象庁 阿蘇山の活動状況
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/503.html
阿蘇山（中岳）上空の風
http://www.jma-net.go.jp/kumamoto/volcano/index.html
※なお、コチラの記事は、サイスリストHPにも掲載されています🚲
☆☆阿蘇アクセスルートのおススメはこちら！☆☆
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道の駅阿蘇(ＮＰＯ法人ＡＳＯ田園空間博物館)
TEL：0967-35-5077
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