コルナゴ部長こと中尾公一さんよりレポートをいただきました。
8月16日に開催された「阿蘇満喫モニターライド」の様子をご紹介します。
8月2回目の阿蘇満喫ライドは、悩んだ末に前回と同じコースが暑い夏はベストだろうと、回廊形式の熊本地震フィールドミュージアムの遺構である旧東海大学阿蘇キャンパスと、新阿蘇大橋の工事現場を見学するコースを取り入れて、10名募集のところオーバーブッキングで14名になった参加者をいつものガイドメンバー4人で案内してきた。
今回は九州各県から様々な脚力の方が来られて、早い方は退屈しないよう、そうでない方は完走してもらうように、先頭と最後尾が最長1kmほど離れた時もあったが大まか満足してもらえたようだった。早い方対策としては、最後の上りとなる吉田線のトンネルを過ぎて頂上までの日陰がない2.5kmを、上りが急になったらインターバルトレーニング的に、そっとスピードを増すことを繰り返した。後半の一番キツイところで脚を使うと走った気持ちになってもらえるだろうという作戦、10歳も20歳も若い人たちに歓迎の証は忘れてはいない。
いつもは9時に道の駅阿蘇集合のところ、夏時間で1時間早めた結果、車で阿蘇に向かう途中に濃厚な雲海に遭遇することができた。参加された多くの方が神秘的な真夏の雲海に迎えられたようだった。
ミルクロードから212号で下に降りると霧の世界となる。これが自転車だと爽やかな青空からダウンヒルで雲海の中に突入すると、サングラスもヘルメットもジャージも霧の湿気でビチャビチャに濡れてしまう。冬だとサングラスが凍って見えなくなることもある。雲海は眺めるだけでなく、自転車でこそ、その仕組みを体験することができる。
続いて参加者が迎えられたのは、豪華寝台列車「ななつ星」だ。ミルクロードでは雲海見物の人の多さにびっくりだったがここも大賑わいだった。道の駅阿蘇のサイクルラック前に集まった頃、汽笛を鳴らして阿蘇駅を滑るように出ていった。
ブリーフィング後、今回人数が多いので昼食がいつとれるか不明なため補給食を仕入れてスタートした。阿蘇駅前のローソンの右にある昔の登山道の西巌殿寺の参道から集落の中を通り、2か所の急坂でちょっと驚いてもらって、あそら食堂の横から坊中線に合流した。
ご挨拶の短い急坂2本上って心拍上げると、そこから先は不思議と楽になるという、おもてなし。
阿蘇坊釜から日陰の道になり快適
青空の坊中線は適度の向かい風で今回も快適に上れた。
赤水線を下りファームランドを過ぎて旧東海大学阿蘇キャンパスへ。
「阿蘇の廻廊」という熊本地震震災ミュージアムのこの遺構は、校舎の真下を断層が貫いており、断層の変位による建物への影響が分かりやすいという。
ここでもマスクに検温
ボランティアさんの案内をみなさん静かに聞いてもらった。この断層はカルデラの手前で止まっていたというのが定説だったが、校舎の真下を通って近くの集落を壊滅させ大観峰方面まで続いていたという。
地表に現れた地震断層
校舎の先に阿蘇大橋があり地震で崩壊したが、その原因は山が崩れてその大量の土砂が原因とされていた。しかし、昨年4月に調査の結果、橋の真下に断層があり、地盤のずれにより右岸側から2m、左岸側から44㎝、橋を両脇から圧縮するような力が働き、アーチ部が壊れて橋が落ちたと説明を聞いて知った。
崩壊した阿蘇大橋の現場を見て、その下流600mに架橋されている新阿蘇大橋を見学。
奥にあるのが長陽大橋、手前が来年3月に完成する新阿蘇大橋だ。
長陽大橋側から見た新阿蘇大橋
神楽の里公園でトイレ休憩したあと垂玉温泉の金龍の滝へ
かなり暑くなってきたので冷水の補給と体を冷やすクールダウンに最適なところだ。
最高!
昼食を予定していた青風荘は案の定人が多く、今回の人数では無理なので自販機で飲み物だけの補給。ここから先に急坂が2か所ある難所。
坂を超えると日陰が無い牧野道を通り吉田線へ
吉田線は風が無く今回のコースで一番厳しいところだ。でも福岡や北九州方面から来られた方は、それでも大した暑さではなく走りやすいと言われていた。
草千里到着
火の山トンネルからちょっと頑張ってみた。ニュー草千里で遅いランチ、でも私を含めて数名は阿部牧場のカフェのアイスやジェラートだけで補給、最後にマグナムサイズのコーラ300円で締める。ここから坊中線を下り阿蘇神社へ。
門前町で休憩、ここから先に坂はない。
ほとんど全員が「ラ・ルーチェ」のレモネードと「たのや」は2人、桃子が1個だけあって幸運な1名とソフトクリームが1名、もう少し涼しくなったらシュークリームの季節か。
最後は役犬原の湧水
締めの水浴びだ
すでに夏の阿蘇ライドの定番
あとは今日走ったことを思い出してゆっくりとサイクリング
農道の突き当りの先が8月10日より宮地から移転した阿蘇警察署が見えてくると道の駅阿蘇は目の前だ。
16時05分道の駅阿蘇へ到着、走行距離65km、獲得標高1260m
今回のライドの途中毎回行っている清掃作業は草千里展望所、ここは人が多いのでタバコの吸い殻が多かったが、みなさんの協力で早く終わることができた。盆のこの時期、道路も混みあうので、道の駅阿蘇へゴールする時間を16時と決め、それに合わせたいと思っていたのでとても助かった。また、休憩のときや水場で話が盛り上がっていても切り上げて再スタートさせていただいた。
参加者の1人が火の山トンネルを過ぎたところで両足が攣ったため、道の駅阿蘇のスタッフに車で来てもらうことがあった。足攣りなのでしばらく休憩するとか、道の駅阿蘇へ行く阿蘇山西駅まで3~4キロなので歩いて行くという方法もあったが、あえて車で救助という初めてのこともサポートする側としていい経験になった。
こういうことがあると、2018年にセレクシオン南九州さんが玉名で開催された安藤隼人さんの「サイクル安全講習会」の必要性を強く感じた。落車や交通事故などアクシデントが発生してしまった場合のファーストエイドを座学と実習によって学ぶことだ。
自転車の安全確認からスタートして、ヘルメットの正しいかぶり方(上級者でも間違っている人が多い)、携行品リスト、落車リスクを減らすためのバランスの良い乗り方であるまっすぐ走る方法(意外と難しい)、や、落車してしまう時にとっさにとるべき姿勢など、レースによる事故の動画を見ながらより怪我のリスクを減らすための気付きも多いはずだ。
自分の命を守る、メンバーを最善な方法で助けることは、現在のコロナによる社会的行事やサイクルイベントが少ない今こそ、サイクルスポーツの多様な学びとして絶好の機会ではないかと思う。
サイクル安全講習会
http://kikuchinokoto.blog88.fc2.com/blog-entry-1791.html
☆☆阿蘇アクセスルートのおススメはこちら!☆☆
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道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)
TEL:0967-35-5077
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