コルナゴ部長こと中尾公一さんよりレポートをいただきました。
今回は阿蘇にあるエイドポイントをご紹介します。
今朝、菊鹿の五郎丸のぶどう畑でオーナーの古家さんにお会いした。梅雨明けの昨日は朝から草刈り作業をしていたが、午後からはあまりの暑さに途中で止められたそうだ。まだ暑さに身体が慣れていないので徐々に慣らさないと身の危険を感じると言われていた。私も昨日は真夏の猛暑に備えて阿蘇サイクリングされる方へ、水の補給やクールダウンができる水場など、山間部のエイドポイントを紹介しようと車に自転車を積んで阿蘇へ行ったが、この暑さでは自転車で走る気力が全然湧いてこなくて車で回ることにした。
カルデラという独特の地形の阿蘇では、日陰の道が少なく標高が高い割には昼間の暑さは厳しく、特に最近の猛暑時には早朝から走り始めて午前中に終わるようにしないと自分なりのサイクリングを楽しむことはできない。水分補給も喉の渇きを感じる前に少しずつという常識に加えて、頭や身体に水を掛けて冷やすことも人によっては必要になってくることからボトルは2本持ちが理想になってくる。また冷たい飲み物やアイスなどで身体の内部から冷やすことも時には大切で、阿蘇にはオリジナルのソフトクリームを販売するところが多く夏はその施設を結ぶコースもおすすめだ。
私は阿蘇を走る時は水場を知っているのでボトルは1本でサプリの粉末を溶かした物を入れている。甘い物は苦手なのでソフトクリームは身体を冷やしたい時にお付き合い程度である。それと今までの経験から他の人に比べて非常に寒さに弱く、暑さは意外と耐えられるので身体に水を掛けながら走ることは沖縄のレース以外ではやらない。よって水用のボトルはいらないし、暑さで疲労が加速する夏こそ1gでも軽くして走りたい。装備やウェア類も走行に不快なものは外してジャージのポケットも膨らませたくない。このことは今までに暑さやハンガーノックの限界を経験したことが根拠であり、レースのような走りの連続は4時間、走行距離は100kmが自分のポテンシャルだと思っている。よってそれを超えると極端にペースダウンするようにして身体を守っている。このように人それぞれの経験や体質によって夏対策は変わってくる。まだ経験の浅い方はネットで真夏のサイクリング対策を調べた上で走ってもらいたいが、くれぐれも消耗を加速しないよう身軽なスタイルを基本にされたらと思う。
では最も阿蘇らしい景観で走り応えのある北外輪山沿いと産山方面のミルクロード付近のエイドポイントの紹介をしよう。この一帯に日陰はほとんどなく、アスファルトの照り返しも強烈な標高700m以上の草原というエリアで真夏の炎天下の走行は避けたいところだ。しかし、午前中やそれほど暑さが厳しくないときは爽快なサイクリングが楽しめるので、早起きするか、天気予報(阿蘇の天気予報は乙姫という標高487mの観測データなのでミルクロードの気温は2度くらい涼しくなることが多い)を参考に楽しまれたらと思う。
エイドポイントには、天然水・自販機・トイレ・ソフトクリーム・食事の有無の情報を示した。湧き出る天然水は地元の人や私たちは昔から飲用しているが、当然ながら飲用許可が掲示されているところはほとんどないので個人の判断とされたい。クールダウンには冷たくて最高に気持ちがいいので試されたらと思う。(自販機・トイレの利用は「24H」以外は施設の営業時間のみ)
A 二重の峠中腹の水場 「命水 牛王の水」(クールダウン用)
B かぶと岩展望所 自販機・トイレ(24H)ホットドッグ・ソフトクリーム
C 北山展望所 自販機・ソフトクリーム・レストラン利用のみトイレ可
D 大観峰 自販機・トイレ・ソフトクリーム・軽食
E 城山展望所 自販機(24H)トイレ・軽食・ソフトクリーム
F 荻の草 農家さんの水(クールダウン用)
G 阿蘇の森 トイレ・ホットドッグ
H 阿蘇やまなみ夢牧場 自販機(24H)トイレ・うどん・ソフトクリーム
I DABERIBA ランチ・トイレ
J うぶやま牧場 自販機・トイレ・ソフトクリーム
K エル・パティオ牧場 トイレ・ランチ
L 手野の名水(クールダウン用)
M 国造神社 トイレ
N 隼鷹天満宮 天然水(クールダウン用)トイレ(24H)的石御茶屋敷跡駐車場
O 阿蘇農村公園アピカ トイレ・自販機(24H)
P 阿蘇神社 「銘水 神の泉」(クールダウン用)
Q 役犬原ポケットパーク湧水 天然水(クールダウン用)
R 福の神大黒天 右馬允 「古来湧水」飲用 トイレ(24H)
S・T・U 265号沿い自販機(24H)
地図A 正面のカーブのところにあるのが二重の峠の水場
「命水 牛王の水」
熊本地震以前はこの道は交通量が少なく自転車でよく通って峠越えの道としてよくこの水に助けられていた。地震以降は国道57号の迂回路となり常に渋滞するため自転車で通ることはなかった。しかし、今年の10月には57号が二重の峠の下がトンネルとなって復旧するので、再び北外輪山の最も西側を結ぶ5本目の阿蘇の峠道としてサイクリストが通ることになるだろう。
地図B かぶと岩展望所
24時間使えるトイレと自販機は早朝ライドで有難い。
カフェがあるのでコーヒーやソフトクリーム、それにホットドッグで補給したいときに便利だ。
地震で壊れた展望所も新しくなってラピュタに一番近い展望所(3km)になる。
地図C 北山展望所
ここも眺めが素晴らしい。ただし、レストランの営業時間外は入ることはできない。
この交差点から菊池方面に25km下れば菊池温泉、県北から自走で阿蘇に来るなら日陰が多く夏はおすすめだ。
地図D 大観峰
いつも車やバイクが多くて早朝がおすすめ
地図E 北外輪山の最も北側に位置するやまなみハイウェイ沿いの城山展望所
レストランと展望スポットが新しくなった。
地図には入れてないが、城山展望所から下ると大きな右カーブのところに鳥居がありそこに石神社の湧き水がある。
とても冷たい水なのでクールダウンにおすすめだ。
地図F 小嵐山を上ってミルクロードの下を通り合戦群の道の突き当りの40号までが個人的には阿蘇で一番好きな草原の道になる。右折してしばらく行くと農家さんの前の山水だ。普段は収穫した野菜を洗うために使われている。冷たくてクールダウンに最適だ。
地図G 阿蘇の森
本業は農家さんで畑から収穫したばかりの生でも食べられるスイートコーンが美味しい。オーナーは阿蘇駅近くにBBQハウス付きのゲストハウスも経営されている。
地図H 阿蘇やまなみ夢牧場
うどん専門店でこれから時期におすすめなのが「冷やしうどん」
キンキンに冷えた汁は塩分補給に最適、というか身体が欲しているのだろう、今まで行った人は全員飲み干した。
地図I DABERIBA
アーモンドの専門店でランチが美味しい
幼稚園跡を改装したお洒落な人気の店、サイクリストにもウェルカム店だ。
地図J うぶやま牧場
今回のエイドでどこかひとつと言われたら広い施設と人が少ないことで迷わずここを紹介するだろう。牧場のミルク使用のソフトクリームが美味しい(通の方はキャラメル味のソフトがおすすめと言われている)。広々とした芝生公園が気持ち良くて人の目も気にならない。ランチはコロナの影響で現在は営業されていないが、チーズケーキなど乳製品が補給食代わりになる。
地図K エル・パティオ牧場
牧場を眺めながらウェスタンレストランのランチは非日常的体験だ。
ドリンクバー付きのランチは1000円から、椅子に掛けたらまずは塩分補給のスープがいいだろう。満天の星を見ることができる宿泊施設が秘かに人気、私もホテルがあるとは最近知ったが、一度利用するとほとんどがリピーターになるらしい。
地図L 手野の名水
いつも車で13度の冷たい水を汲みに来ている人が多い阿蘇でも人気の水場だ。飲料はもとより炊飯やお茶用に車の荷台やトランクいっぱいに持って帰られている。この水はコーヒーにいいらしいのでボトルに入れて試されたらどうだろう。
地図M 国造神社にある手野の杉。大正時代に国の天然記念物に指定されていたが、1991年の台風で被害を受けて現在はこのようにして保存されている。樹齢は2000年ともいわれ国造神社とともにパワースポットとして訪れる人が多いようだ。
地図N 隼鷹天満宮(はやたか)
江戸時代に細川家が参勤交代の際に休憩した的石御茶屋敷の横にあり、参道から280年の歴史ある庭園を眺めながら行くと、神社の横の水源地から流れる清涼感あるせせらぎが夏場の休憩スポットにおすすめだ。御茶の隣にはトイレもありバイクラックもある。
地図O 阿蘇農村公園アピカ
24時間利用できるトイレと自販機、水道があるので早朝ライドにおすすめだ。
地図P 阿蘇神社の「銘水 神の泉」
阿蘇神社の一番人が多いところにあるのでここでは手を清める程度にしよう。
水場の後ろに熊本地震で倒壊した楼門の工事現場だ。ビルのような囲いである鉄骨の巣屋根が組まれ全天候型で工事が進んでいる。そして巣屋根には在りし日の楼門が描かれていた。
阿蘇神社入口の門前町には各店舗の前に湧水があり涼しげな街並みとなる。
饅頭・馬肉のコロッケ・一口シュークリームなどいろんな食べ歩きも面白い。
私がいつも楽しみにしているのは「ラ・ルーチェ」のレモネード、レモンがたっぷり入って300円とお得、余った氷は冷却用にボトルの中に入れよう。
地図Q 役犬原ポケットパーク湧水
阿蘇の水場といえばここだろう。この地区にはこのように自噴する水源が至る所にあり水の音が楽しめるエリアでもある。保水とクールダウン、それに阿蘇山の眺めの良いので休憩にもいい。
地図R 福の神大黒天と右馬允(うまのじょう)の「古来湧水」。唯一成分表が掲示されている飲用泉。近くには24時間利用できるトイレもある。
S・T・Uは箱石峠付近の265号沿い自販機で日ノ尾峠や高森方面での保水場となる。
特に波野の遊雀入口のTを利用することが多い。
異常が夏場に走るおすすめルートにある水場だ。このように夏の阿蘇もサイクリングの魅力たっぷりで自信をもって紹介した。
8月8日にはJR豊肥線が全線開通し輪行が可能になる。阿蘇駅前の「夢の湯」も同時に営業再開するので走行後はさっぱりとすることができる。このようにサイクリストを迎える準備は着々と整っているがコロナウイルスの感染拡大は地方にも及んでいる。今後は刻々と変わる状況を見ながらではあるが、それぞれの居住地の移動制限の指示に従うことを前提に、新しい生活様式のもと、阿蘇市ではサイクリストの受け入れについては特に条件を出されてはいないので阿蘇ライドは可能だ。よってみなさんの健康で楽しいサイクルライフを応援することも今まで通りに継続する。みなさんも多岐にわたる国内問題に対する明日への活力として手の届く範囲で一歩ずつ前へ挑戦されたらと思う。
☆☆阿蘇アクセスルートのおススメはこちら!☆☆
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