コルナゴ部長こと中尾公一さんからレポートが届きました。
今回は6月1回目の「阿蘇満喫モニターライド」です。
普段は立ち入ることの出来ない道も、コルナゴ部長(牧野ガイド)と一緒なら立ち入ることが出来ます。
さぁ今回は、どちらへ連れて行ってくれたのでしょう???
ご覧ください☆彡
6月1回目の阿蘇満喫モニターライドを梅雨入りの翌日、幸いにも自転車日和となった12日に開催した。今後の天気予報の雨傘マークからして、しばらくは雨で乗れなくなるだろうから少人数だからこそ、めくるめくばかりの多彩な風景を愉しみながら走ってきた。ご一緒したのは大分のいつも写真を撮ってくれる岩崎さんと合志市の方の2人を、私と井上君、所用で途中まで走ったミユキさんと下城さんで案内した。
ブリーフィーングの自己紹介で、初参加の合志市のKさんは滋賀から単身赴任で会社が用意したアパートに4月から住まれており、仕事はあの台湾のTSMCの建設だそうだ。そういえば最近、よく単身赴任の方が参加されるのは、こういった仕事の関係者なのかもしれない。前回のレポートに政府の助成金4760億円を含み総額8000億円が投じられる菊陽町に建設中のTSMCについて、その恩恵は多様な業種に及ぶだろうと書いたが阿蘇サイクルツーリズム、自転車を活用した観光の最初の方となった。
阿蘇満喫モニターライドでは私たちの案内がないと走れない阿蘇らしい道を案内している。
それは脚力に応じて、季節に応じて、風の強さなど天候に応じて、阿蘇山噴火の活動時には安全で降灰が及ばないところなどである。一度走ったところは、走行データーアプリで記録すれば次回からは一人で走ったり、自転車仲間と一緒にサイクリングを楽しむこともできるだろう。
この日は梅雨明けからの今後の猛暑を想定して、日陰が多いところや、道沿いに井手や用水路などクールダウンスポットがあるところをコースに取り込んだ。なので日陰がない阿蘇山のメインルートの坊中線、赤水線、吉田線やミルクロードは真夏向きではなく、瀬の本高原、小田・白川温泉、満願寺・扇温泉、赤馬場など南小国町は真夏でも比較的涼しい。
猛暑対策としてアンダーウェアも大切で、今回は安くて最近愛用している肌に優しく、冷感、吸汗速乾、消臭、UV機能付きの「おたふく手袋」の夏用長袖インナー「POWER STRETCH EVO」を紹介する。私は肌が弱くて皮膚に直接当たるタグ等は全部切り取っている。アームカバーはゴムの締め付けが苦手なのと、走行中下がってくるのが嫌、だから素肌が多いため日焼け止めを塗るが面倒で仕方なかった。そこでインナーとアームカバーを兼ねる涼しい長袖のアンダーを探していたところこの商品に出会った。
早速これを着て上りが多いコースを3回、トータル200kmほど走ったが、着ただけでは涼しさは感じられないものの、汗をかいたら強力な速乾性でかなり涼しく、鞍岳林道では頂上から牧場までの日陰の下りで気温21度だったが寒いくらいだった。値段はAmazonで税込み2580円。機能優先のアンダーとしたら財布にも優しく今年の夏はこれで乗り切ろうと思っている。
サイズはSでジャストだが、二の腕のところだけ少し緩く、スピードが出る下りではパタ付く感じはあるものの、音が出るまではなく値段からして許せる範囲だと思っている。雨や私の体感では20度以下では寒いので猛暑のサイクリングにおすすめのアンダーだ。
阿蘇谷から南小国方面に上ったのは定番の小嵐山。上るとすぐにミユキさんが小学校の遠足で行かれていた展望所があり、そこから古墳群を眺めて頂上までの日陰の道を走った。
前日まで雨だったので景色はよく見えていた。道の駅阿蘇から気温は3度、4度は涼しくなって風は爽やかだ。鳥の声はウグイスからヒバリに代わった。あたり一面の草原は、吹き抜ける風によってさざ波のようになびき動く草の海のよう。
ミルクロードの道路下を抜けた先の草原の道も定番のコースだ。ここに来るとまったく音がしなくて放牧の牛たちを見ながらのんびり走ることができる。阿蘇が初めての方に、いきなり阿蘇山に登ることはおすすめしない。まずは遠くから阿蘇五岳の山容を眺めて、穏やかなこのような道をゆっくり楽しんだあとにヒルクライムに挑戦すればいいと思う。いきなり核心に迫らずに時間をかけて阿蘇を手中に収めてほしいものだ。
グループライドだったら並走がサイクリングの魅力だ。ここは車がほとんど通らず見通しのいいところは並走して走ることができる。
初めて阿蘇を自転車で走る方には、阿蘇の草原(牧野)を自転車やトレッキングなどで楽しむ道の駅阿蘇の牧野ガイド事業について説明する。農業資源である牧野を観光資源として活用する取り組みを理解してもらうと、阿蘇を走ることに価値が出てきて単なる趣味や遊びに深みが増す。
草原の道を抜けて40号から瀬の本までガイドメンバーも上りでは使わないコースを走った。傾斜はあるが木陰多く暑い日に向いていそうだが、湿度があって夏を迎えるとアブがいそうな感じ。アブの攻撃から逃げるには時速13kmで走らないと追い付かれる。ここでのスピードは9kmほどだったので真夏はちょっとやばそうだ。
瀬の本に着いて食事処を探すがどこも行列なのでドライブインでパンを買って食べた。橋本君のショップでコーヒーをご馳走になり小田温泉方面に向かった。442号から松並木の歴史街道に入り豪快なダウンヒルは実に気持ち良かった。小田温泉につながる木漏れ日の林道から別荘の集落を抜けて小田温泉までの道も変化があってガイドメンバーにも好評だった。
小田温泉の次は橋本君のMTBツアーでよく訪ねるキャンプ場「ごんべえ村」に立ち寄った。ここの特徴はご覧の通りビニールハウスの中にテントを張ることができて、地面には木のチップを敷き詰められているのでクッション替わりになり、ストーブと照明まで装備されたキャンプができる。もちろんテントだけ張ることもできるエリアやコテージもあり人気のキャンプ場だ。
阿蘇市のキャンプ場の情報として、阿蘇市一の宮の国造神社の隣にある「阿蘇市古代の里キャンプ場」がリニューアルされ、付近の水遊び場の整備もされているとのことで下見に行って来た。施設内は草刈りや樹々の剪定などきれいになって雰囲気がとてもよくなっていた。改装されたコテージやキャンプ用品のレンタルもあるそうなので、荷物もコンパクトですみ自転車旅にはおすすめかも知れない。ファミリーマート阿蘇市役所前店まで4.6km、みやはら一の宮店(マーケット)まで5.5km。
満願寺温泉からそば街道を上って帰った。途中、小川の淵で水を飲んでいる放牧の牛を見つけた。「ゴーッ、ゴーッ」と離れていても凄い勢いで水を飲む音にびっくりした。
ミユキさんはコンサートに行かれるので途中で離脱、下城さんはチューブレスレディのタイヤがパンクの穴を塞ぎきれず、シーラントが出てくるトラブルで空気圧を下げての走行になり途中離脱された。私はチューブレスタイヤで、パンクに対しては泡のシーラント入りボンベと、パンク穴を金具で塞ぐツールだが、やはりチューブを持参した方が良さそうだと思った。
8時間近くのサイクリング中にお二人といろんな話をした。もちろん仕事のことではなく、たわいもない世間話や自転車のことだ。でも昔からの友人のような気持ちになって、それがサイクリングの魅力でもある。今回のように単身赴任で来られている方も是非このライドに参加されたらと思う。単身赴任の引っ越しでは、冷蔵庫や洗濯機、寝具など生活必需品は全部会社が用意するらしく、自転車乗りの最大の荷物が愛車と空気入れだとお聞きした。会社の人事で2年ほど熊本に赴任するということは、自転車乗りの場合プラス思考で考えると、「家のドアを閉じたら阿蘇サイクリングのドアが開く」ことであり、この際とことん阿蘇を走ってもらいたいものだ。
大観峰の麓にある「阿蘇大観の森」の試走に牧野ガイドメンバーで行って来た。
水源涵養林の保全と育成事業に取り組まれている山林は、52haの北外輪山の斜面に広がる坂道の連続なので強力なアシストが武器のe-MTBのフィールドとなるのか、また難易度的にはどのような人たちが対象になるのか、今回2度目の検証として阿蘇大観の森、および周辺の牧野や、ミルクロードに繫がる牧野道の通称「蛇の道」も私有地にて立ち入り禁止だが、この日は管理者である「肥後の水とみどりの愛護基金」の河津様の立ち合いで試走させてもらった。
北外輪山の麓を通る県道213号から阿蘇大観の森の看板から入ってしばらく行くと広い駐車場に着く。今回はここまでe-MTBを車載して試走することにした。駐車場から西側は日当たりのいいグラベルで軽快に走ることができる。このルートは212号に繋がっていないものの、山田パーキングのすぐ近くまでがコースとなり、途中の西展望所からの景色は大観峰の真下に位置し阿蘇五岳を正面に眺めることができる。
中央展望所、東展望所のルートは荒れたグラベルで草を刈っていないので先が見えずちょっと躊躇したが、e-MTBのパワーで走破は可能で行き止まりの蛇の道の近くまで試走してみた。東側は森の中を通り山田地区まで走ることができる。いずれもe-MTBの可能性を最大に生かした今までに経験のない走りが楽しめるコースだった。
そして、一番の魅力が「蛇の道」と呼ばれている見晴らしのいい牧野の中を通る急勾配のセメント道で、大観峰の東側のミルクロードに繫がっている。「蛇の道」の名前は北外輪山の斜面の厳しい坂になると、蛇が動くときに体を波の形に曲げる横方向に波状の道になっていることからそう呼ばれているようだ。
扇谷展望所から見た蛇の道、谷の底から斜面を上り波状になってミルクロードに繫がっている。阿蘇大観の森、および周辺の牧野、蛇の道は現在立ち入り禁止だが、過去にサイクルイベントが開催された際に蛇の道をロードバイクで上り切ったサイクリストも数人いる。
ここがミルクロードに出た頂上。
爽快な眺めであり大観峰までは約1kmなのでトイレ休憩も可能。
蛇の道の波状のポイントのダウンヒル。
阿蘇大観の森、周辺の牧野、蛇の道も牧野ガイドの案内により立ち入ることができるよう下城さんたちが現在交渉中である。今回は阿蘇大観の森の駐車場までe-MTBを車載で来たので、頂上のミルクロードから来た道を引き返したが、道の駅阿蘇でレンタルして自走するガイドツアーであれば、往復20km程度なので車載しないで手軽に周回することも可能かもしれない。試走した道はいずれも今までにない雰囲気のエリアにあり、涼しい夏向きのアクテビティとしてe-MTBやグラベルロードの新しいコースに加わればと思った。
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