コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「8月2回目のモニターライド」です。風になびく緑の草原を走る季節も、間もなく終わりを迎えます。
四季折々の阿蘇の風景をコルナゴ部長と一緒に巡ってみませんか?
8月2回目の阿蘇満喫モニターライドは直前で数名のキャンセルが出て、よく参加される星さんとエツコさんの2名の参加となったので、新しく出来たオートキャンプ場を見に行ったり、牧野の道を探して迷い込んだりちょっと余裕で案内してきた。
レポートの前に星さんとエツコさんのサイクルライフがとても魅力的なので紹介しよう。
星さんは、今年迎えた定年を機に、封印されていた趣味のカメラを自転車に乗って撮影するフォトポタを始めたそうだ。星さんのミラーレス一眼カメラで撮った写真は、やはりスマートフォンとはかなり違う。特に風景写真は高画質で立体的でその時の感動をそのまま再現できる。また、ミラーレスは小型軽量でレンズ交換もできて、背中に固定できるストラップを使えばサイクリングにもほとんど支障がない。
右が星さんの電動アシストロードバイクCREO。普通のロードバイクと見間違うほどスマートで、長い走行距離に加えて、軽くてキビキビとした走りとモーターの静寂性により、e-Bikeの欠点をすべて補うまったく違う乗り物になっている。
ひとりの時はフォトポタでのんびり撮影もできるが、グループ走行の際に、このような写真を撮ろうとする場合、撮影後にみんなに追い付くのは大変で何度もやっていると体力が消耗してしまい、以後その気力は失せてしまう。しかし、星さんのCREOとミラーレスカメラの組み合わせは、撮影後に追い付く「ストップ&ダッシュ」や、先に行って撮影する「ダッシュ&ストップ」が何度も可能になり、e-Bikeとの相性の良さを存分に活用されている。
エツコさんの車は見た目普通の軽ワンボックスだが、ロードバイクをそのまま積んで快適に車中泊が出来るキャンピング仕様になっている。車の中での着替えや、サイクリングの集合時間に早めに着いてゆったりしたり、遠征の場合は早めに家を出て車中泊で睡眠不足を補うこともできる。キャンピング仕様といっても運転席と助手席の後ろのスペースの改装なので、通勤や日常の足としても支障がなくとても合理的な車だと思う。
ではライドに戻ろう。
道の駅阿蘇から阿蘇五岳と北外輪山を眺めながら農道をゆっくり走り、写真の逆方向から国造神社の道を通ってミルクロードに行った。阿蘇谷を横断するこの一直線の道は、国造神社と阿蘇神社を結び、日ノ尾峠を越えて高森・南郷谷へつながる道になる。日ノ尾峠は古来から重要な役割を果たし、南郷谷方面の人々は阿蘇神社詣でや、宮地の郡役所へと日ノ尾峠を往来していたので延長線上のこの道も古道だったのかも知れない。
国造神社の道はミルクロードまで3.2kmと短いが、その分急な坂があるものの日陰が多く個人的には好きな道になる。
ミルクロードから一旦やまなみハイウェイに出て、エルパティオ牧場の前を通り57号までの眺めの良いアップダウンが気持ちいい。
途中、下城さんが「最近できたオートキャンプ場があるみたいなので行ってみましょう」と左側の脇道に入った。しばらく走るとオートキャンプ場があった。オーナーは不在だったのでそのまま牧野道を進んだ。久住に向かって走るとても感じのいい道だったが、残念ながら3.5kmほどで畑になり行き止まりになっていた。消えかかっていたものの路側帯もあり、道が終わる直前には橋もあったのに不思議でならない。
道を探すのはこんなことの繰り返し、来た道を引き返して57号沿いのドライブイン峠で昼食にすることにした。
国道57号の滝室坂を上ったところにあるので「ドライブイン峠」の店名。最近この付近に来たら定番の食事処になった。というか町古閑牧野・高森方面に行くにはここで食事しないとその先の食事処は遠い。
常連客はよくチャンポンを頼まれている。私たちもそれにならって注文、ただし、スタミナチャンポン、チャンポン、ミニチャンポンがあり、それぞれ定食もあるので6種類からの選択となる。私とエツコさんはミニチャンポンにしたが、このくらいで丁度よさそう。冷たい水を補給させてもらって元気も出た。
放牧の牛は谷側へ移動されていたが、風が抜けるので夏場は涼しいのだろう。
町古閑牧野は12月から4月くらいまでの、放牧の牛馬が麓に降ろされている期間は、牧野ガイドの案内により立ち入ることが出来る。広々とした草原や、丘の稜線に続く野焼きの防火帯の輪地をe-MTBで走る爽快感は素晴らしい体験だ。特に厳冬期の積雪した時は牧野ライドのクライマックスだ。その雰囲気は言葉より写真を。
箱石峠から265号を左折して235号・218号(上色見草部線)で阿蘇スカイブルーゴルフ場の前を通り、212号(津留柳線)に右折し、矢津田御霊神社の横を右折して小倉原牧野に入ると高森天空展望所へ着く。今日、みなさんに見せてあげたかったところだったが、草が茂り景観が損なわれて残念・・・その理由は、
34ヘクタールの小倉原牧野の組合員は、過疎や高齢化に伴い2019年以降組合長さん1名で、地元住民やボランティアの協力により何とか野焼きを続けてこられた。ところが野焼きの延焼から民有林約55ヘクタールを焼く火災が発生し、その補償の負担は組合長さん1人にのしかかっている。よって野焼きがされず草が生い茂っているという訳だ。景観どころを口に出すべきではなかった。ここ高森町では、万が一の責任を考えると火入れが恐ろしいと延焼事故などをきっかけに、今年は4牧野が野焼きを実施されなかったという。
保険加入等見直されているものの重い事故の責任は担い手の牧野組合となる。草原の減少は人手不足だけではない厳しい現実がある。
高森から農道を走って、南阿蘇村役場の横を通り、149号から最近の立ち寄りスポット、イタリア料理のテイクアウト店「イタリアッソ」で休憩した。
イタリアンシェフが、阿蘇の素材で作った添加物なしの補給食は手頃な値段で実に美味しい。人数が多い時は電話で注文しておけば取り置きが出来る便利さもサイクリング向きだ。
イタリアッソから道の駅阿蘇まで平坦路で14kmだが、ここで補給すると走行後の疲れが残らないような気がする。最近、走った日は夕食の3時間前にも食べるようにしている。
牧野道探しと小倉原牧野をカットしたルートもおすすめ(距離84km・獲得標高1038m)
阿蘇五岳一周 – でのサイクリング 阿蘇市, 熊本県 (ridewithgps.com)
阿蘇満喫ライド恒例のゴミ拾いは阿蘇駅前のウソップ像周辺で行いライド終了。
今は無きラピュタの道の宙空を飛んでいるかのような小倉原牧野は残念だったが、熱中症になりそうな灼熱の太陽にされされる季節は終わり、日陰に入るとひんやりした冷気が首筋をなでるようになった。顔色を変えた阿蘇五岳の雄大な姿を拝みながら今年の夏のライドの幕が下りた。
阿蘇五岳は涅槃像に喩えられる。その涅槃像の周りを案内する阿蘇満喫ライドのガイドメンバーの井上君、ミユキさん、それに私が11月13日開催の「熱帯の花となれ風となれ」をテーマに、沖縄県北部 やんばる にて行われる市民レーサーの甲子園と称されるアマチュアトップレース「ツール・ド・おきなわ」にエントリーする。井上君と私は市民レース100km、ミユキさんは国際女子レース100kmだ。
阿蘇満喫ライドによく参加される福岡の2名も市民100kmにエントリーが決まった。制限時間がある5カ所の関門をクリアして完走を目指すため、練習を兼ねたライドも開催したいと思っているのでお付き合いされたい方は是非ご一緒に。
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道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)
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