乳の木の物語を楽しもう‼

皆様、こんにちは。休日はドライブに出ている石田です。

今日は、秋の紅葉だけではない、隠された物語が残る「乳の木」の物語について紹介します。

「乳の木」と聞いて、何を思い浮かべますか。

お乳の形に似ていますが、牛乳が出る木ではありません。

乳房の形に似ていることから「乳の木」と言われています。

そんな乳の木にはある物語があります。

昔、乳が出ず赤ん坊がやせてしまって困っている母親がいました。

その母親は白髭のおじいさんと出会いました。

母親は「乳が出なくて困っている」とそのおじいさんに伝えると、おじいさんはその時に通りかかった、貧乏でも心優しいおばあさんに持っていた木の実を渡しました。

おじいさんはおばあさんに木の実を渡した後、母親に「財産を持っていても、あなたのように自分のためだけにしか使わない人は幸せではない、あのおばあさんのように貧しくても人への暖かい心をもつ人こそが幸福である」と言いました。

その母親は、今まで自分だけよければよいと思い、世の貧しい人、かわいそうな人のことを考えていなかったことに気づき、悔いました。

その心を察したお爺さんは、先ほどおばあさんに渡した木の実は神様からの授かりもので、母親のように私心を捨てた人はその木のみで救われることを教え、そのおばあさんから譲ってもらうように勧めました。

母親はおばあさんを追いかけ、その木のみを譲るようにお願いしたが少年に木の実を渡してしまいました。

事情を知った心優しい少年は、その木の実をなんの見返りもなく母親に渡しました。

その木の実をゆずってもらった母親は不思議と乳が出るようになり、そのおかげで赤ん坊はすくすくと育ちました。

その後、母親は貧しい人々を助けたり、親のいない子供を育てたりして、世のために尽くし、もらった木の実を、白髭のおじいさんが立っていた場所に上、育ったのがこの「乳の木」とされています。

※紹介した物語は家入規生編「くさはらの里 阿蘇」から一部抜粋しています。

こういった素敵な物語が残る乳の木。私もこの伝説を知ってもっと自分も改めなければならないと痛感しました。また阿蘇市内には様々な物語があるサテライトがたくさんあるので、今後紹介していきたいと思います。

サテライトとは?

最後に、乳の木の近くに石像がありますので紹介します。

「馬頭観音」

波野地区では牛馬の神として鞍岳さんが信仰を集めています。鞍岳山は菊池郡にあり、山頂付近に馬頭観音が祀られ、鹿本・阿蘇などから参拝者でにぎわっています。楢木野集落でも馬頭観音や自然石を鞍岳さんとして祀り牛馬の無事を祈っています。

波野地区に「牛馬の無事」を祈る石像があることは初めて知りました。牛馬は阿蘇地区の農業にも欠かせない存在なので、しっかり重んじていきたいと思います。

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