みなさま、こんにちは^^ Kanaです。
6月も後半。先日、阿蘇山上からパノラマラインを降りるとき、強風にうねるどこまでも続く草の海が印象的でした。
日本の降水量は世界平均の倍ですが、阿蘇の降水量はその日本平均のさらに倍となっています。
温暖湿潤気候である日本の阿蘇の草原は人の手が入らなければ、年々雑木が生え、成長し、10年もすれば草原らしくない景色へと変わっていきます。
阿蘇の草原は、少なくとも1000年以上、人が手を入れて守ってきた大切な農業資源なんですよ。
どこまでも続く草原すごい!きれい!と現代では、その景観の素晴らしさへの印象が強いですが、草原=農業資源。阿蘇で草原と農業は密接に関係していて、草原なくしては人がこの地で暮らしていくことはできなかったとも言われています。
今でこそおいしい農産物に恵まれている阿蘇ですが、普通に考えて活火山を有するカルデラ内の土壌ってみなさんはどう思いますか?
火山灰が多く降る阿蘇の土壌はもとはとてもやせた土地でした。ですが、それを先人たちの知恵でおいしい作物が育つ土壌へと変えてきた歴史があるのです。
そこで欠かせないのが草原、そして牛馬の存在でした。
草原を維持するための春の野焼き、春夏秋は牛たちの放牧、秋に採草、その草を冬に里山に戻る牛たちの餌や寝床として与え、糞と混ぜて作る野草堆肥、その堆肥を使った田畑を牛たちが耕し、という阿蘇の独特の農業スタイルの歴史は世界でも価値があるものと認められ、2013年にはFAO(国際連合食糧農業機関)より世界農業遺産(GIAHS)として認められています。
道の駅阿蘇にもこのようにたくさん、看板があります♪
ところで、世界農業遺産とは?
農林水産省のHPには
世界農業遺産(GIAHS)とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、国際連合食糧農業機関(FAO)により認定されます。
とあります。
まさに、阿蘇の草原の歴史はこれに当てはまっていますね。
道の駅阿蘇にもお野菜などを出していらっしゃる「あそ有機農園」さんもインタビューに答えていらっしゃる動画、熊本県むらづくり課の「阿蘇地域世界農業遺産」PR動画は阿蘇の草原と農業との歴史、密接な関係をよく理解することができる動画です。
https://youtu.be/5xlO8lEk-L4
少し長いですが、是非ご覧になってみてください。
道の駅阿蘇に掲示しているポスターの情報もご参考ください。
動画に登場する阿蘇草原再生シールの商品は道の駅阿蘇でもご購入いただくことが可能ですよ~。
これから夏にかけて阿蘇の草原では野の花なども咲き出しますし、秋になればのススキの野原も見事です。その草原の景色に癒されながら、それがどのような歴史をたどって今ここに存在しているのか、より多くの方に知ってみていただけると、より感慨深い景色になるのではないでしょうか。
日本一の広さを誇る草原が広がる阿蘇で皆様のお越しをお待ちしております!
*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――
道路情報や店舗情報など道の駅阿蘇Facebook、道の駅阿蘇ホームページでもお知らせしておりますのでご活用下さい。
道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)
TEL:0967-35-5077
阿蘇市内の地図はコチラから
あかうしのあくびvol.34 ⇦最新号が出ました!
道の駅阿蘇は、9時~18時まで営業中。
「道の駅阿蘇ネットショップ」で阿蘇の特産品絶賛販売中です!
*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――