コルナゴ部長こと中尾公一さんから「阿蘇満喫ライド&Sparkle Oita Racing Teamトークショー」のレポートが届きました。
寒さ厳しくなった阿蘇。
2023年最後の「阿蘇満喫ライド」を12月17日に開催し、出発前恒例の集合写真では、寒さを感じられないほど参加者皆さまの素敵な笑顔に癒されました❀
その後のスパークル大分のトークショーも多くの方々の笑いと感動に包まれていました★
それではご覧ください🎵
阿蘇満喫ライド&Sparkle Oita Racing Teamトークショーを開催した。
今年最後の阿蘇満喫ライドを10時から2時間、13時からは座学編としてSparkle Oita Racing Teamの選手の皆さんを迎えてトークショーを開催した。トークショーは募集してすぐ定員の30名に達したが、当日は10名のキャンセルが出てそのほとんどインフルエンザ感染だった。厚生労働省が12月15日に発表した「インフルエンザの発生状況」によると、一医療機関当たりの患者が「33.72」と今シーズン初めて「警報レベル」の30を超え、この10年でもっとも早い「警報レベル」となっているらしく、今後は自主的なマスクの着用が必要になってくるかも知れない。
この日、阿蘇山は見る見るうちに雪景となった。
こんな季節に自転車なんて・・・と思われる方もいるかも知れないが、凍結がなければ厳冬期仕様のジャージ類で寒さをしのげるし、山岳コースを外し走行時間の調整で問題はない。自転車に乗るのが習慣になっていると運動不足の方が身体によくない。逆に真夏の猛暑は危険なので朝夕に限られてくる。
阿蘇満喫ライドも6名のキャンセルとなったが、終日気温1度のなか10時集合で12時までの2時間、ミルクロードや峠は凍結が想像できるので平坦なコースを走った。特に寒がりの私と井上君はダウンを着たが、ゆっくりとしたサイクリングの場合はスタートした直後から暖かくこの季節には必須のアイテムになっている。
2時間なので外輪山の麓の風が当たらないコースを30~35kmくらいの距離を予定していたが、途中から風が強くなったのでショートカットして26km走ってゴールしたが、それなりに走った感にはなれた。冬場のロードバイクは休憩を取り入れて、暖まりながら平坦な道をこれぐらいのペースか、もしくは12月3日に開催したときのように、山に行くなら昼食やトイレ以外停まらないで走り続けるかになるだろう。
最初に阿蘇神社に行った。鳥居の前にある見事なレトロ感を醸し出す「たしろや」が客で賑わっていた。戸口の上に書かれた店名は解読不能で暖簾も風雨で引き裂かれている。しかし、大量買いする顧客は絶えず、私たちもほかほかの回転饅頭に誘われるかのように並んだ。
わたしは甘いのが苦手なので残念ながら美味しそうに食べている姫野さんを想像してだが、昭和レトロなペラペラの茶袋をまとった焼き立てほやほやの丸々とした饅頭。手に取ると熱くて右手と左手で交互に持ちながらひと口ガブリ、熱々の餡子が口に入ると、今度はハフハフしながら食べていく。皮の香ばしさとホクホクした生地と餡が混然一体となると、甘味とうま味の相乗が絶妙、たしろの回転饅頭は冬こそ旬なのである。(By姫野さん)
12月7日に熊本地震による全崩壊から7年8カ月ぶりに往時の姿を完全に取り戻した阿蘇神社楼門を訪ねた。勇壮にどっしり構えた楼門があると神社全体が引き締まって見えてくる。建立されたのは江戸末期の1849年、ここの住所は阿蘇市一の宮町宮地、「肥後の一の宮」であり「宮の地」なのである。
よく晴れた阿蘇神社から坂梨方面の新しく出来た道で国造神社方面に向かった。
途中から真っ暗になり、強風が吹き、嵐の様になった。そして横殴りの霰(あられ)が猛烈に吹き付けダウンパーカ―がバツバツと音を立てた。御覧の通り私たちの身体で露出しているのは顔、そこにほとんど氷粒が容赦なく叩きつけるものだから痛くて、痛くて、でも悲鳴を上げながらもそれが面白く、笑いながら片手で顔を覆いながら走った。自転車に乗っていると圧倒されるような自然との体験が稀にあるがこれもそのひとつ、愉快になれた。
まるで夕立が通り過ぎるかのようにあっという間に氷粒の嵐が去った。
そして穏やかな冬空になった。
道の駅阿蘇方面に西へ進むとギア4枚は違う強烈な向かい風になった。付近に詳しいミユキさんに先頭を代わり、風を避ける道を選んでもらった。
迷路のような路地裏の道を走っていると見覚えがある井手があって、明治時代の木造校舎をリノベーションした女学校跡近くだったのでトイレ休憩も兼ねて立ち寄ることにした。ここには雑貨屋やカフェなど洗練された4軒の店が古い校舎の雰囲気を活かして営業されている。
シフォンケーキが人気の「komeko」。
明治風の摺りガラスや、ステンドガラスがいい感じの小さなアンティークの装いの店。店内はほとんどが工房なので席はテーブル1卓、外にストーブで暖を取るテラス席が1卓だけなのでほとんどテイクアウトされる方が多い。人気は米粉100%の蒸シフォンケーキで参加された数名はさっそく買われていた。
道の駅阿蘇にゴールすると午後からのトークショーまで小一時間あるので、食事希望の8名の方を阿蘇駅前の57号線沿いにある喫茶レストラン「イースト」へ案内した。昭和感のある店内は席数が多く、値段も手ごろで食事も美味しい。12時から15時までのランチ680円は値段もまさに昭和価格の店だ。
ちなみに今日も案内で参加してくれた井上君とミユキさんのおすすめは「石焼たかな飯チキン南蛮」、先日のみかん山と有明海RIDEを開催されたフランス菓子先生の清田あづささんは「ハンバーグセット」だそうでソースが絶妙とのことだった。わたしはランチセットの「焼きカレー」を定番にしている。
トークショーの会場は道の駅阿蘇の館内の食事をするスペースで行った。ここは扉がないので買い物客も興味津々に眺められていた。
開催時間の13時を少し過ぎて阿蘇満喫ライド座学編「Sparkle Oita Racing Teamトークショー」が始まった。「少し過ぎて」というのは、ジャージ姿の黒枝士揮さんと住宏太さん、西原裕太郎さんは大分からの自走だった。
標高が高く、吹き曝しの道の駅すごう付近では極寒に耐えながらのライドだったそうだが、最後まで走り、阿蘇駅近くの温泉に入り、至極の時を過ごして会場入りされた。道の駅波野や滝室坂は気温マイナス3度で今年一番の寒さで、温泉に入った後はあか牛弁当で心も体もぽかぽかの中、眠気も襲ってきた3人だった。
自走組の選手の他に黒枝咲哉さん、沢田桂太郎さん、竹村拓さんの6名と黒枝美樹監督が参加された。参加者が席に着くとスパークル恒例ともいえる選手自ら淹れるオリジナルコーヒーと、クラブハウス内のCOLORS BIKE&CAFÉのクッキーのサービス、お土産として缶バッジ、コギダス協議会からはツールド九州記念タオルが配られた。
最初にツール・ド・九州のショート動画からスタートした。
動画の後は選手からの挨拶と現在オフなので、今何をしているかなど和気あいあいとした雰囲気で始まった。その後は今年1年間のレースを振り返り、「ここだけの話」などレースの裏側をそれぞれ語ってもらった。そして、今年の集大成であり、チーム発足から待ち望んでいた「ツール・ド・九州」にかける黒枝監督と選手たちの思いと、小倉・福岡・熊本・大分のレース解説を「その時の行動と感情」を交えて話してもらった。
次に質問コーナーを設けた。
☆選手のみなさんの来年の髪の毛の色はどうしますか?
★沢田さんは黒、竹村さんは現在罰ゲーム金色にされているが来年もそのまま金色、他の選手もそのままということだった。
☆ツール・ド・九州の周回コース「ケニーロード」と、山口の「カルストベルグ」の激坂周回コースはどちらがキツイですか?
★選手全員、口を揃えて平坦区間が短いケニーロードがキツイと言う答えだった。
☆私から今年は雨のレースが多かったですが雨の日に練習しますか?
★トレーニングメニュを決めているので風雨に関係なくトレーニングはされているそうだ。
それとトークショーが始まる雨に黒枝士揮さんからツール・ド・九州阿蘇ステージの雨対策について話されたことだが、沢田さんや西原さんなど筋肉量の多い大柄な人は別だが、黒枝士揮さんの提案で本人を含めた小柄な選手は、銀色のエマージェンシーシートを切り裂いて、腕や脚や腹部へ巻き付け防寒に備えたとのことだった。効果は抜群で安くて出来ておすすめだと言われた。
もうひとつ私から質問は最後に紹介しよう。
トークショーの最後は「ツール・ド・九州」動画のロングバージョンが流された。
これが感動もので涙腺が緩んだ私は思わずウルっとなった。
この後、スパークルグッズ抽選会のじゃんけん大会で盛り上がった。
目玉商品が黒枝士揮さん着用のツール・ド・九州を走るためだけに作られたジャージだった。スパークルファンの女性の方が勝ち取られた。
サプライズとして、道の駅阿蘇へ黒枝咲哉さん着用ジャージが贈られた。
ツール・ド・九州2023だけに作られたジャージは道の駅阿蘇の店内に飾られるそうだ。
2023年最後の開催となった「阿蘇満喫ライド&座学編Sparkle Oita Racing Teamトークショー」は感動と学びを参加者と選手が共有して無事終了した。
質問コーナーの最後に私が尋ねた質問は、
「プロ選手として困難な出来事や、ストレスのかかる状況に遭遇したとき、壁を乗り越えることや、気持ちの切り替え方についてどのようにされているのでしょうか?
西原裕太郎選手
そこを乗り越えた先を想像して今を頑張る。
困難な壁を越えた先をイメージして壁を越えようとする。
竹村 拓選手
先ず外に出たくない自分に小さな目標を立て外に出る。出てしまえば勝ち
住宏太選手
自転車が趣味なので嫌だと思う事が無い。気分が乗らないときはカフェに行くとか、仲間を連れて走る。
黒枝咲哉選手
苦しんでいる自分を客観的に眺めながら、苦しんでいる自分を楽しみながら乗り越える。
黒枝士揮選手
あまりそのような気持ちにならない。いつも自分のスタイルで自転車に乗れている。
沢田桂太郎選手
困難から一旦逃げる。自分に甘いのかもしれないがその事から一旦逃げて考える。
そして、出来るか出来ないかを考えて再度チャレンジする。
選手の話は私の記憶が曖昧だったので、参加された川部友子さんと姫野益郎さんに開催日の3日後にお聞きした。よって記憶を辿りながら3人が思い出したことになる。紹介は返答順。
質問は事前に黒枝監督に伝えていた。それはレースを目指す人や練習に本格的に取り組みたい人のために参考になるような内容だった。しかし、当日参加者にレース志向の方は見掛けなかったので雨の日のレースについてだけ質問し、年齢や職業に関係なく、誰でも遭遇する困難な出来事や、ストレスのかかる状況において、その壁を乗り越えることや、気持ちの切り替えについて、プロロードレーサーというフィジカルとメンタルが追い詰められる各選手の考え方が参考になればと思った。この場面ではしっかり答える選手に、会場の雰囲気が変わり、みなさん真剣に耳を傾けておられた。
阿蘇満喫ライドは、阿蘇のサイクリングの魅力を紹介するとともにサイクルスポーツの学びと練習の場である。その座学編の今回のトークショーは、楽しい中にも学びの場があればと黒枝監督とともに企画した。来年の私たちの目標は第2回開催のツール・ド・九州のバックアップであり、スパークルのみなさんは結果を残すことを目標にされるだろう。「九州をひとつに」をテーマに掲げて活動するSparkle Oita Racing Teamと共に2024年も阿蘇サイクリングの魅力を発信していきたい。
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道路情報や店舗情報など道の駅阿蘇Facebook、道の駅阿蘇ホームページでもお知らせしておりますのでご活用下さい。
道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)
TEL:0967-35-5077
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