コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「スノーライドと阿蘇満喫ライド~小倉原牧野編~」が届きました。
雪が降った時のお楽しみ「スノーライド」は、天気予報とにらめっこの限られた日になりますが、普段の道と違った雪原の世界のライドをご覧ください
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今年のスノーライドは1回だけで終わりそうだ。
標高800mを超える阿蘇の草原(牧野)では、一度雪が積もると2~3日は解けない場合もありMTBやE-MTBで雪の中の走る「スノーライド」をすることができる。しかし、温暖化なのか、今年は雪の日が少なく、1月下旬に阿蘇五岳一帯が降雪した翌日の午後遅くの隙間時間を利用して下城さんと取材に行ったので紹介しよう。
場所は箱石峠の北側に広がる400haを超える広大な町古閑牧野だ。牧野は私有地なので通常立ち入ることは出来ないが、許可を取ったところのみ牧野ガイドの案内により入ることができる。
ロードバイクと違いMTBやE-MTBはスピードが出ないので、天気のいい日は防寒性の高いウィンドブレーカーや手足の末端の防寒対策さえしておけば寒さに震えることはない。ただし、太陽がない曇り空で風が冷たい大寒波の日には、厳冬期アンダーに防寒ゴアテックのアノラック、頭部はフルフェイスマスクの目出し帽、足元はアルパインの極厚ソックスにソレルのスノーブーツを倉庫から引っ張り出していたが、今回は軽装備だが足物が濡れると辛いのでソレルのスノーブーツを履いて行った。
現地に着いたのは積雪後に晴れた暖かい翌日の15時過ぎだったので、日当たりのいいところには雪がなく草原の端や日陰、それに防火帯のため草を刈った尾根道がフィールドになった。
ポコポコとタイヤが雪を踏む音が心地いい。
雪が積もると動物の足跡が残り彼らの行動を見ることができるのも面白い。これは足が短いため苦労して雪の中で餌を探すウサギか。
これが尾根道、野焼きの防火帯となる輪地と言い草がないので吹き溜まりになり雪が深い。
下りだとこの深さまで走ることができる。
平地ではこのくらいまでは何とか走れるが、
こうなるとE-MTBでも走れず、
雪の中に突き刺さる。
このスリルもスノーライドの楽しみだ。
阿蘇の冬のサイクルスポーツこれ以上のものはないが、雪は残って3日なので遠くから来られる方に体験してもらうことは難しい。
曜日に関わらず時間の都合がつく人で牧野ガイドの資格があれば年に数回はスノーライドを楽しむことができる。健康年齢ギリギリまで続けられる自転車のある生活、定年を迎えた方やフリーの方、阿蘇移住のひとつの目的にしてはどうだろう。
2月1回目の阿蘇満喫ライドはエントリーされた方が多かったが雨天予報で中止になった。2回目は鹿児島から2名と福岡から1名の方の参加があり11日に開催したが、この日はPM2.5の影響でどんよりとした視界で阿蘇五岳はシルエットだけというさえない景観だった。なので予定のコースを変更して高森の小倉原牧野を目的地に選んだ。
参加者が集まるまでのコースは、小嵐山からミルクロードで客室と外壁を改装してGW前にリニューアルオープンするエル・パティオ牧場を訪ねて話を聞き、町古閑牧野道で箱石峠。そして小倉原牧野を下って南阿蘇へ出て、日ノ尾峠を上り帰ってくるコースを考えていた。ところが鹿児島からのお2人は、えがお健康スタジアムから自走で来られていたので、小倉原牧野のあとは、帰り道となる長陽大橋の降り口まで案内して新阿蘇大橋の手前から赤水経由で帰ってくることにした。阿蘇満喫ライドに参加の方で、もう少し距離を走りたい方はこのような方法もありだろう。
エル・パティオ牧場は自転車乗りの利用も多い宿だ。標高780mのミルクロード沿いの草原の真っ只中にあり、日の出の時間に付近を走るだけで鳥肌ものの感動だと常連の方が言われていた。また、城山展望所まで2.5kmなので北外輪山の東端から雲海を気軽に眺めることも魅力だろう。他にも自転車乗りにお勧めの食事や温泉は不要で、代わりに安くて、せわしい接客がなく、清潔で連泊する魅力がある宿として、阿蘇駅近くなら「ゲストハウス阿蘇の森」、「阿蘇ベースバックパッカーズ」、乙姫のトレーラーハウス「六月の風」、以上は私が利用した限り滞在型の宿にいいだろう。
この日は寒くて昼食は温かいものが食べたくて、57号線沿いで町古閑牧野道の入口にあるドライブイン峠に行った。安くて美味しい店なので満席のときも多いが、ちょうど12時だったので入店することができたがあと30分遅かったら断れていただろう。
人気のカツカレー
すでに箸を付けたあとの写真だが私はスタミナチャンポン。生タマゴと卸したニンニクが表面だけでなく中層にもたっぷり隠されている。小皿に匂い消しのガムが一枚付いてくるが、効果はまったくないくらいのニンニクパワーのチャンポンだ。
カラダの芯から温まった昼食のあとは、町古閑牧野道から展望所に立ち寄り、強烈な向かい風の265号で苦しんで大戸ノ口から218号へ左折した。阿蘇スカイブルーゴルフ場の先に以前工事中だった巨大な太陽光発電所が樹々の間から見えた。
上りが多くてかなり遠く感じた小倉原牧野に着いた。ここの牧野組合は数年前の野焼き中に森林に延焼してから野焼きはされていない。阿蘇地域の野焼きは、県内外からボランティアが延べ約2000人の参加によって続いている。小倉原牧野は34ヘクタールの広さで牛が放牧されているが、2020年から管理運営する牧野組合員は1名となり、ボランティア無しでは野焼きすることはできない。野焼きをしないと草原は藪化し、荒れて手のつけようがない山になっていく。今年も野焼きはされないのだろうか。
つづら折りの牧野道と、その先のらくだ山がこの牧野の素晴らしい景観になる。
最後に野焼きされた2021年
小倉原牧野を降りて265号から325号の交差点に出ると、吹き曝しで真っ直ぐ走れそうにないくらいの強風だった。車も多いので危険と判断して歩道を走ることにした。266号の交差点から左折すると一本道でえがお健康スタジアムに行けるのでそこで鹿児島組みと別れた。
向かい風が続いたが、最後の阿蘇谷の農免道路の一直線は追い風で40kmの勢いで突っ走ることができた。道の駅阿蘇にゴールすると94kmになっていた。ということは鹿児島組みは、えがお健康スタジアム往復が66kmなので160km、なかなかタフな方たちである。
今月は24日が草千里の観光的に実施される野焼きと25日が五岳山麓一帯の野焼きが予定されている。1年に1度の千年続く阿蘇の風物詩なので是非とも目の当たりにしたいものだ。なので24日は9時集合で草千里に行き野焼きを見学、その後はフリーとし、25日は9時集合でこちらは道沿いに立ち止まっての見学は不可なので、野焼きされたあとの坊中線を下るコースで阿蘇満喫ライドを開催する。
ただし、野焼きが実施されるか否かは、草の乾き具合や当日の風の状況で判断されるので中止の場合も想定していただきたい。ライドは雨天の場合は中止だが、走れる場合は野焼きに関係なく開催する予定だ。3月3日は北外輪山一帯の野焼きがあるが、こちらは沿道となるミルクロードが全面通行止めなので、遠くから眺めるか野焼きの後を走るかになる。
タイトな阿蘇に千年続く歴史体験の連打になるがこの時期ならではである。道の駅阿蘇のサイトから2月の分はすでに募集しているので参加希望の方はご一緒しよう。
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