地域の魅力再発見!楢木野のじゃがいも掘り体験記

皆さんこんにちは、アントモです!

 

7月26日(金)に楢木野集落のじゃがいも掘りイベントに参加してきました。熊本市GLOBALFRONTの学童の子どもたちと、台湾からのインターン生2名と一緒です。主催は、楢木野(ならぎの)区で都市農村交流イベントの開催や地区の維持管理を行っている「元気!ならぎの」の皆さまです。

阿蘇市の東部に位置する楢木野集落は、緑豊かな山々に囲まれた静かな場所です。五岳が見えるような絶景スポットはなく、温泉もありません。多くの観光客が阿蘇と聞いてイメージするような魅力はない、高齢化が進む山間の集落ですが、実は根強いファンがいる地区でもあるのです。私は楢木野のイベント初参加なので、今回はその魅力を探ってみることにしました。

じゃがいも掘り当日、天候は生憎の曇り空、予報では雨マークがついた怪しいお天気でした。道の駅阿蘇から57号線で道の駅波野を越え、高森波野線を通って公民館に到着しました。到着すると早速地元の方々の姿が玄関から現れます。お天気模様が怪しいので関係者出揃って作戦会議。昼食後にじゃがいも掘りをする予定でしたが、急遽変更し、本丸のじゃがいも掘りを先に攻めることになりました。子どもたちは順番にトイレを済ませて、長靴を履いて、軍手を持って、さあ準備は万端!早速じゃがいも畑に向かいます。

 

じゃがいも畑に到着してぞろぞろと輪になって集まると、大きな発泡スチロールが子どもたちの前に置かれました。蓋を開けてみると・・・なんと、茹でスイートコーンが箱一杯に!「元気!ならぎの」の皆さんからのおもてなしのスイートコーンだそうです。子どもも大人も、甘~いスイートコーンを丸ごとかじりついて、戦い前の腹ごしらえをします。小学一年生でも夢中になって一本食べきりました。

そうこうしているうちに太陽が雲間からうっすらと顔を出しました。雲もあって暑すぎず、寧ろ丁度いいじゃがいも掘り日和です。スイートコーンを食べた子から順にじゃがいも畑に入っていきます。沢山とるぞと息巻く男の子たちは競って走り出しました。このじゃがいも掘りは、時間内に取れた分は全部持って帰って構わないという大盤振る舞いなのです。そして、じゃがいもコンテストも開催され、①ビッグ賞、②ユニーク賞で入賞すると景品も貰えます。大人も子供も関係なしの本気の勝負が始まりました。

事前のリサーチで「じゃがいもは傷つけないように優しく掘りましょう」と学んでいた私ですが、そんな悠長なことは言ってられないことにすぐ気が付きました。子供たちはスピーディーに土を掘り起こし、地中から大きなじゃがいもをゴロゴロと発掘して、あっという間に自分のビニール袋に入れていきます。数分目を離すと袋はじゃがいもでいっぱいに。皆真剣なまなざしでじゃがいもを探し、休むことなく作業を続けます。学童の先生や道の駅阿蘇のスタッフも負けじとじゃがいもを掘ります。台湾インターンの二人もせっせと掘っています。軍手をつけた手で土を掻き分けますが、深いところに眠っていて、なかなか掘り起こせません。

 

開始から20分くらい経って、一番外側の畝の上を進む赤くて大きな躯体が皆の視界に飛び込んできました。じゃがいも掘り専用のトラクターです。このトラクターの通過後には、眠っていたすべてのじゃがいも達が地上に掘り起こされてしまうのです。人間の労働力では到底太刀打ちできません。先ほどまで無我夢中でじゃがいもを掘り起こしていた私たちはみな驚愕の眼差しを向けていました。トラクターが全ての畝を掘り起こすと、やがて私たちはじゃがいも掘りならぬじゃがいも拾いに精を出しました。

制限時間を迎え、じゃがいもで満杯の袋が畑のそばに沢山並べられています。それでも畑のじゃがいもの全てを取り尽くしたわけではないので、この大きさの畑でこんなにも沢山収穫できるのか、と驚きました。

収穫が終わり、私たちは自分の戦利品を誇らしげに運びます。この男の子は、他の参加者よりも大きな袋に沢山詰めて、一人で運びきれないほどの収穫を得ました。引きずりながらも、嬉しそうに運んでいきます。兄弟で参加したこの子は、兄弟ともに大袋3つずつの大収穫。家に持ち帰るじゃがいもの数は相当です。「毎日コロッケでもいい!俺コロッケ好きだもん」と、子供たちは大喜びです。この兄弟は今年だけではなく、去年も参加してくれていたそうです。地域の人にも憶えられて、「また来たな!」という声も聞こえました。なんだか田舎の祖父母の畑に来たみたいでほっこりします。帰り際には雨がぽつぽつ降り出して、急いで車に乗り込みました。

畑仕事の後はお待ちかねのお昼ご飯。「元気!ならぎの」のご婦人の皆さまが腕によりをかけて用意してくれたお味噌汁、ポテトサラダ、きゅうりの浅漬け、フォカッチャが並びます。それに加えてそれぞれのお弁当も。大きな声で「いただきます」をして、口いっぱいに頬張ります。お味噌汁にはさっき取れたばかりのじゃがいもを入れてくれたそうです。お味噌汁の香りが食欲をそそり、じゃがいもがホクホクしていて美味しかったです。「元気!ならぎの」秘伝の味噌のお味は格別。なんと、お味噌汁を4杯も食べた方もいました!焼き立てのフォカッチャは、塩気が効いて、農作業後の疲れた身体に染みる美味しさです。新鮮で美味しいお料理は、楢木野の皆さんの元気の秘訣なのでしょう。ご婦人方は片付けをしながら、子供たちに優しく話しかけていました。「美味しかった?」「お味噌汁何杯食べた?」知らない人が見たら、親戚の集まりのワンシーンに見えたかもしれません。イベントの参加者と主催者という関係ではなく、家族のような温かい触れ合いがありました。

食後はキーホルダーのお土産選び、ミニクイズやじゃがいもコンテストを行い、コンテスト入賞者は景品のきゅうりを貰いました。ここ数年の中で一番大きかったじゃがいもは約800グラム!ユニーク賞はハート形のものが多いそうです。メークインは長い形が多いですが、途中で折れ曲がってハート形になることがあるみたいですね。今年のユニーク賞は豆サイズのじゃがいもが優勝。「このサイズのじゃがいもをコンテストに出すというアイデアが素晴らしい」と好評でした。

最後に、乳の木(イチョウの木)に行き、珍しい草花を見て回りました。キツネノカミソリやユリ、ヒゴタイが綺麗に咲いています。乳の木は、「人に親切にしなさい」という教示的な物語を持つ歴史のあるイチョウの木です。こうした心の在り方は、地元の皆さんにしっかりと受け継がれています。じゃがいも掘りに参加した私たちも、その想いに触れ、大切な事を受け継いだ気がします。

そして、なんとお別れの際にはさらにお土産としてスイートコーン(皮付き)を一人数本ずつと道の駅阿蘇のスタッフ用に沢山頂きました!農家の方がその日の朝採ったものを用意してくれたそうです。最後の最後までおもてなしをしてくださった楢木野の皆さまには感謝し尽くせません。

今回のじゃがいも掘りを通して、楢木野の沢山の魅力を知る事が出来ました。夏場でも涼しく、野菜や花、牛を丁寧に育てており、地元の美味しい食材があります。乳の木や自然の草木は穏やかな美しさを持っています。そして、なにより一番の魅力は楢木野に住む皆さんの心の温かさだと思います。「いらっしゃい」「こっちにもじゃがいもあるよ」「お疲れ様」「沢山食べて」「また道の駅に会いに行くね」といった愛情を感じる沢山の言葉をかけてもらい、楢木野の家族になったような体験をする事が出来ました。最初から最後までおもてなしをしてくださった「元気!ならぎの」の皆さま、本当にありがとうございました。次の機会も是非よろしくお願いいたします♪

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