コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「Shino’sライド」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから「Shino’sライド」レポートが届きました!!
九州本島最南端の佐多岬~北海道本島最北の宗谷岬までの2600kmを完走された篠さんと一緒にライドを楽しまれました様子をご紹介しています♡

ご覧ください

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YouTubeチャンネル『Shino-山は性癖です-』やSNSで自転車の楽しさを発信やれているインフルエンサーの篠さんが、佐多岬から宗谷岬の日本縦断2,600kmのギネス世界記録チャレンジに挑戦、女子の記録を大幅に更新する新記録で世界記録達成された。ギネス世界記録チャレンジ後初めての交流会と、篠さんと一緒にサイクリングする「SHINO’s Climb」をPapicrossの牧瀬さんが阿蘇で企画されたので「マイナビ ツール・ド・九州2024応援ライド」と兼ねて開催した。

Phone by Yoshimi Makise

参加されたのは九州各県や東京からも来られた篠さんのファンの方32名。コースはマイナビ ツール・ド・九州2024の阿蘇神社からたどるルートを阿蘇満喫ライドのガイドがボランティアとして案内し、コギダス協議会からは阿蘇市のラッピングカーがサポートカーとして提供され観光課の勝木さんが担当された。
Photo by Yoshimi Makise

ライドの前に篠さんの日本縦断ギネス世界記録ギネス世界への挑戦について紹介しよう。
5月21日に九州本島最南端の佐多岬をスタートし5月27日に北海道本島最北の宗谷岬までの2600kmを以下の過酷な行程により完走された。

1日目 佐多岬~北九州市門司港(Papicrossの牧瀬さんサポートカー担当)
 走行距離 / 436km
 獲得標高 / 3765m
 走行時間 / 16時間34分
 睡眠休憩 / 4時間27分

2日目 北九州市門司港~岡山県備前市
 走行距離 / 375km
 獲得標高 / 2239m
 走行時間 / 15時間29分
 睡眠休憩 / 5時間03分

3日目 岡山県備前市~石川県白山市
 走行距離 / 395km
 獲得標高 / 2226m
 走行時間 / 16時間33分
 睡眠休憩 / 5時間12分

4日目 石川県白山市~新潟県村上市
 走行距離 / 382km
 獲得標高 / 1939m
 走行時間 / 15時間40分
 睡眠休憩 / 6時間05分

5日目 新潟市村上市~青森県青函フェリーターミナル
 走行距離 / 373km
 獲得標高 / 2189m
 走行時間 / 16時間19分
 睡眠休憩 / 6時間19分

6日目
 青森県青函フェリーターミナル~留萌
 走行距離 / 370km
 獲得標高 / 2183m
 走行時間 / 16時間10分
 睡眠休憩 / 2時間25分

7日目 留萌~宗谷岬
 走行距離 / 205km
 獲得標高 / 1100m
 走行時間 / 8時間23分
宗谷岬に到着したのは11時48分
予定より3時間14分早く全行程を走破
総距離2,536km、獲得標高15,641m
記録は148時間48分(6日4時間48分)※睡眠休憩込みのグロス計測

篠さんの驚異的な行程には驚くばかりだが、シクロワイヤードに掲載されていた報告会のなかで昨今の猛暑対応策として体調の管理に学ぶべきと思ったのは飲み物についてだ。「身体を冷やさないように冷たい飲み物や氷水を避けていたのは良かったと思います。冷やさないことで胃腸の動きが悪くならなかったのが良かった。朝起きたときと寝る前には白湯を飲んでいました・・・」
少し長めのライドの際に何度も立ち寄る自販機の冷たい飲料の一気飲みは確かに身体にダメージを与える。なのでそこは多少控えて、少し飲んでからボトルに入れ、体温に近くなって小まめに飲む方が胃腸に負担がかからずいいのではないかと思った。
Photo by Yoshimi Makise

阿蘇神社からツール・ド・九州のコースに入って265号からKOMがある箱石峠の上りになる。中腹から日陰がない箱石峠は蒸暑いこの時期はボトルの水の減りが早く、次の自販機までの距離を考えなくてはならないが、サポートカーがあると安心この上ない。
Photo by Yoshimi Makise

こんな日の昼間のライドは身の危険を避けるために頑張らず走行ペースは2割減が無難。といっても参加者は走行距離80km・獲得標高1616mを承知の上でエントリーされた方々。なので身に付けているものや、補給用のサプリなど猛暑対策は万全で、上りではマイペースで無理のない走行をされていた。
Photo by Yoshimi Makise

箱石峠から左に曲がったところにある町古閑牧野展望所が第一エイド。
Photo by Yoshimi Makise

サポートカーに用意された2つの保冷力のあるクーラーボックスには、よく冷えた水、スポーツドリンク、コーラなど、もうひとつには氷類がありクールダウンに最適だった。
補給食には阿蘇のプリンや饅頭に乾き物、マイナス3度が1時間持続する冷タオルなど暑さ対策グッズが揃っていた。

Photo by Teruhiko Yoshida

元気を取り戻したところで次がレースの勝負を決めるかも知れない波野の周回コース。
箱石等KOMから4.8kmのアップダウンで265号と135号が交差する大戸ノ口から周回が始まる。1周16.3km・348mアップを3周する48.9km・1044mアップの周回コースになる。

Photo by Teruhiko Yoshida

「波野」という地名の通り大戸ノ口から4.3kmダウンヒルのあと、福溜天神から阿蘇望橋までの5.1kmはアップダウンが連続し高低図はまるで生け花を活ける剣山のようである。この周回で遅れるとあとはダウンヒルと狭い平坦な道になるので差を縮めるのは厳しくなるだろう。
Photo by Yoshimi Makise

阿蘇望橋を過ぎたらすぐに左折、ここからまた道が細くなる。波野駅の案内看板を左折して村の中を通り265号に合流。
Photo by Yoshimi Makise

阿蘇望橋のエイドで一息
昭和27年(1952)出版の岩波写真文庫より転載。
写真の説明には「根子岳東峰より波野高原を経て久住山、右手の山は豊肥の境をなす荻岳」。『波野』と地名なったのは、見ての通り地形が東西に緩やかな波状傾斜になって、大波のうねりのように見えたからだろう。
昭和7年(1932)、与謝野鉄幹・晶子夫妻が九州旅行で阿蘇を訪ねた際に、豊肥本線の車窓から波野の景色について与謝野晶子は、「今日も霧が多く小雨が降っているので、車上から久住山も波野が原の奇景も見られないのが遺憾でした。」と書いている。
波状の地形の「波野が原の奇景」は当時有名な景観だったようだ。現在は戦後植林されたスギにより『奇景』は見ることは出来ないが自転車で走るとその名残を知ることができる。この写真が撮られた根子岳東峰から直線で結んだ先荻岳があり、荻岳の約6km手前が阿蘇望橋なので周回コースが写っていることになるだろう。

Photo by Teruhiko Yoshida

波野の周回コースは予定より時間がかかった。大戸ノ口から265号を高森方面に2.6km下って南阿蘇広域農道へ右折、TTのような道を7.6kmもがくと今度は狭い農道のような道へ左折、そこから325号をアンダーパスすると白川水源の横に出る。この間3.3kmは下り基調でちょっと危ない。
この日のランチは白水郷アートプレイスを貸し切って予約されていた。波野の周回コースが予定より時間がかかったので、レースコースから離れて南阿蘇広域農道を真っ直ぐ進み会場へ急いだ。
Photo by Yoshimi Makise

2021年に閉館した阿蘇白水美術館を南九州トータルプランニングが指定管理者になりアート作家やアーティストの作品展示・販売をするギャラリー「白水郷アートプレイスMinamiASO_style」として昨年の6月にープン。幹線道路から少し離れているだけなのにとても静かで席はすべて庭園側にある。建物は裕福な方の個人美術館だったので豪華で館内はとても落ち着いた雰囲気なっている。館内には自転車の活動でお世話になっている縄田麻莉さんのカフェがあり、長い海外生活で培った家庭料理のランチを提供されている。ちなみに自転車はこのように置く。
Photo by Yoshimi Makise

Papicrossさんのイベントはとにかくランチが豪華。エントリー費はそれなりだが、サポートを含めた総合的な企画力に参加された方はかなり満足されていると思う。なのでここでは少し詳しく紹介しよう。
Photo by Teruhiko Yoshida

テラス席もとても快適
Photo by Teruhiko Yoshida

篠さんのギネス世界記録を祝ってスパークリングワインで乾杯!
プラだが正当な作りのシャンパングラスの中身はもちろんノンアルコールで麻莉さん手作りの逸品。前職はジンを製造する施設でカフェを担当されていたのでそのノウハウなのかも、とにかく美味しいという声が連発していた。ベースは生姜と梅で爽やかテイスト。
Photo by Yoshimi Makise

バイキングスタイルの料理は世界中の香辛料を活かした美食が並ぶ。
平日には店内で麻莉さんの料理教室が開催されていて、そこに友子さんも習いに行くそうなので楽しみだ。
Photo by Yoshimi Makise
Photo by Yoshimi Makise
Photo by Yoshimi Makise

Photo by Yoshimi Makise
Photo by Yoshimi Makise

 キーマーカレーおにぎり
 ゆかりと炒り卵のおにぎり
 ミートボールのトマトとマスカルポーネソースのパスタ
 野菜料理
 レッドキャベツの酢漬け
 胡椒入りキャロットラぺ
 阿蘇の野菜サラダ
 ポテトサラダ
 肉料理
 鶏唐揚げアートプレイススタイル
 ローストビーフ
 デザート
 南阿蘇スタイルのカステラ
 コーヒー
Photo by Yoshimi Makise

ボトルに冷たい天然水も頂きました。
白水郷アートプレイスMinamiASO_style、最高!
Photo by Teruhiko Yoshida

ランチのあとは39号から入る農道のレースコースに復帰、この直線を集団は何キロくらいのスピードで走るのだろう。この先を左折して149号に出たら2.7kmでフィニッシュとなる。多分、この区間の観戦が面白そうだ。
Photo by Teruhiko Yoshida

最後は緩やかな上りになり橋を渡って右の建物が南阿蘇村役場のゴール地点になる。そんなことを意識して1kmくらい踏んでみたが、私の心拍とは裏腹にご覧の通り3人の女性はピッタリと後ろに付いていて話し声さえ聞こえていたような気がする。

Photo by Teruhiko Yoshida

フィニッシュ地点を過ぎて149号を真っ直ぐ進み、325号を横断するとやっと日陰の区間になる。後ろから「涼しい!」と笑顔が見えるような歓声が聞こえた。3~4%の上りだが木漏れ日の中は別世界の心地よさだった。
Photo by Yoshimi Makise

快楽は終わった。
299号(草千里栃木線)に出ると普段はそのまま真っ直ぐ東海大学跡の下の穏やかな道で赤水に行くのだが、そこは「山は性癖」というフレーズの篠さんのライドだけあって炎天下で日陰が少ない上りがルート。ここで坂は上らず平地で帰るグループを募り、下城さんが担当されて二つのフループに分かれた。
篠さんグループ5名は先に行ってもらった。ワイワイ話しながらすぐに見えなくなった。2.7kmで298号(阿蘇公園下野線)に合流、かなり疲労困憊だが酷暑を想定して、ボトルはグランフォンドウォーター、299号をスタートする前にACTIVIKEスピードジェルと2RUNを補給したので足攣りの予兆はない。
熊本ゴルフ倶楽部から平坦とやや下りで息を吹き返したが、日陰がない上りが始まると無風になり、アスファルトの照り返しとギラギラと容赦ない太陽に、かっと熱くなって自転車は真っ直ぐ、身体は左右に揺れながらいく。前を行くバンバンさんも減速したのか近くなってきた。そこでやっと米塚休憩所のエイドが見えてきた。298号までの2.7kmもだがエイドまでの2.7kmが一番堪えた。
Photo by Teruhiko Yoshida

最後のエイドなので残ったもの全部勧められ贅沢三昧の補給に生き返った。
Photo by Teruhiko Yoshida
Photo by Yoshimi Makise

坊中線目指して最後の上りに向かった。
Photo by Yoshimi Makise

エイド休憩で元気を取り戻し楽に走れた。
Photo by Yoshimi Makise

米塚を過ぎて杵島岳が近づいてくると坊中線を走る車が見えてきた。上りももう終わり、予想以上に楽だった。一台の車がスピードを落として写真を撮られたが知り合いだったのか。
Photo by Teruhiko Yoshida

杵島岳が迎えてくれて坊中線に合流。あとは10kmのパノラマダウンヒルを堪能するだけ。予定されていた旧登山道は木の枝が多く下りには向いていないのでコースを変更してもらい、集団化しないように一旦集まらずにそれぞれのペースで下りに入ってもらった。
最後まで気を抜かずに強くではなくしっかりブランケットを握った。絶景を見るだけでなくコース上に異物がないか、放牧の牛馬を見ている停車中のレンタカーが動き出さないか、ドアを開けないか、そんな「もしも」の想定をしながら風を切って道の駅阿蘇へ舞い降りた。
「SHINO’s Climb&マイナビ ツール・ド・九州2024応援ライド」終了。
全員完走、おめでとう、篠さん世界記録達成おめでとう。
最後に参加者が集まって話されていた。このような猛暑のなかひとりで阿蘇を走ることは考えられないが、この日は苦しくても終われば笑い話、そしてみんなとフィニッシュの感激に浸れていい日になったということだった。
篠さんが日本縦断ギネス世界記録達成されてこのような言葉を残されている。
「起きている時間はすべて自転車に乗っていて、もはや自転車のことしか考えてなくて、身体的なダメージはあるものの本当に楽しく走れました。この非日常的な一週間は非常に貴重な経験で、これからもずっと私の宝物だと思います。
ゴール後は温泉で人権を取り戻してから、稚内のマクドナルドを聖地巡礼して、札幌の美味しいジンギスカンを堪能しました。長かったようで体感一瞬だった濃すぎた一週間。
自分にとって本当に貴重な経験になりましたし、いろんな人を巻き込んで、沢山の方に応援されて走り抜けた日本縦断ギネス世界記録チャレンジでした。勇気を出して挑戦してよかったです。」

 

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TEL:0967-35-5077

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