コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「夏の満喫ライドと北里柴三郎記念館」

コルナゴ部長こと中尾公一さん最新レポート「夏の阿蘇満喫ライドと北里柴三郎記念館」が届きました♪
新紙幣に採用された北里柴三郎生誕の地、小国町をライドされています。
阿蘇から小国へアップダウンの道を皆さん進んでいき、ライドだけでなく水遊びも楽しまれたようです。
それではご覧ください(≧◇≦)

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8月12日に開催した阿蘇満喫ライドは13名の参加者を迎えて小国へ案内した。
小国にはふたつの町がある。町域の約8割は山林でありその山林の約75%はブランド材「小国杉」の人工林と、観光面では杖立温泉、わいた温泉郷、それに鍋ケ滝がある小国町と、黒川温泉や草原景観が広がる瀬の本高原がある南小国町がある。ざっくりとした位置は大観峰付近のミルクロードの上(北側)にあるのが南小国町でその上にあるのが小国町になる。
小国を選んだのは阿蘇地域でも清流沿いの日陰の道が多く、真夏でも心地よい涼風と、森から聞こえる鳥の声になごむ余裕さえある別世界は夏ライドの避暑地と思っている。それと今回のもうひとつの目的は、2023年に北里柴三郎記念館に新設された映像やデジタルコンテンツをとおして博士の生涯と偉業を伝える「ドンネル館」の見学と、隣接した大人数でも食事ができる木魂館での美味しい昼食である。
ところが静かなイメージだった小国町の中心部に着くと、新紙幣の肖像画が話題になっている北里柴三郎記念館の影響なのか、どこに行っても車とバイクと多く、記念館と木魂館の昼食は時間を取られそうなのであきらめることにした。そこで小国から参加メンバーの案内で街中の水源地を巡ったり、昼食は地元スーパーで弁当などを買い近くの公園で食べたがこれがなかなかいい雰囲気でちょっとした発見になった。

コースは道の駅阿蘇をスタートして木落坂(小嵐山)から草原の道で40号に出て、立岩水源で休憩して手掘りのトンネルから小国で昼食後、けやき水源、鏡ヶ池、小国両神社から田舎道を走って杉山の日陰の道へ、そして中原川でクールダウンのあと酷暑の212号でミルクロードに出て、ここから天国のダウンヒルを楽しんでゴールする距離70km、獲得標高1078mという季節柄あまり無理をしないコースだ。

木陰が多い木落坂を上ったら五岳が見えるいつもの展望スポットで後ろを待つのが定番だが標高780mに日陰はなかった。それも無風、そこで日陰を求めて先を進み背の高い草陰で後続を待つことにした。後から来る人もそこに人がいない意味は分かるだろう。それほど朝から暑い砂漠のような阿蘇だった。でもここから先、しばらくは暑さを忘れさせてあげよう。

そんな日に参加された13名のうち女性は3名、左のひおりさんは益々速くなって、笑顔をふりまきながら走られていた。弱虫ペダルが縁で自転車を始めた娘さんと参加されたハタノさん、盆で里帰りされた娘さんをサポートしながら走るガイドのミユキさん、みなさんの笑顔によって参加者もいつもとは違う和やかな気持ちになられたように感じた。

木落坂から草原の道で40号に出ると杉山の道が心地よく、立岩水源の看板から左折して上ると立岩渓谷沿いの道になり冷感度が増してくる。

耳に響く清流の音、絵画のような紅葉樹の鮮やかな緑、鼻孔をくすぐる引き締まった空気感と水の匂い、顔に手に足に滝の飛沫を感じる道、水飲み場で口に含む生まれたばかりの立岩の水、そんな五感を刺激する立岩水源、夏はここに限る。

立岩水源から少し下って畑の中から細い橋を渡ると手掘りのトンネルがある。軽トラックがやっと通る道幅、それも曲がって出口は見えない。薄暗く冷っとするほど涼しく、走行音や歓声がこだまする。誰しもおおっとなるトンネルだ。

この先を進むと40号に出て、右に行くとすぐ満願寺駐車場がありトイレがある。ここの手洗いの水はびっくりするほど夏冷たく、冬は温水のよう、魚の気持ちがわかる。
南小国町から小国町に来ると異常な観光客の多さに驚いた。地元の方の情報により、予定していた木魂館の昼食と北里柴三郎記念館の見学は、どのくらい待つのか分からないのであきらめることにした。そこで参加されていた小国在住の本田さんが昼食場所を探してくれたが、ガイド含む17名を受け入れる店は小国にはないため、地元スーパーのマルミヤで弁当を買って、近くのケヤキ公園で食事をすることを提案してくれて無事昼食をとることができた。実はこれが居心地良くて、公園には芝生に木陰のベンチ、自販機にトイレもありちょっとした発見になった。

北里柴三郎記念館に行けなかった時間調整に、本田さんが近くの立ち寄りスポット「小国郷の福運三社」を案内してくれた。ここは「鏡ヶ池」というところで、平安時代中期、この池に鏡を沈め、離れ離れになった恋人との再会を祈ったという伝説があるそうだ。池の水は綺麗に澄んで鏡のように美しく、池の底の鏡には小銭が沈んでおり、伝説にあやかって恋愛成就などを願い賽銭が投げ込まれている。

この池の「離れ離れになった恋人」とは、後醍醐天皇の孫娘が清少納言の兄を慕って当地を訪れた伝説になっており、紫式部や藤原道長が主要キャストであり、枕草子を書いた清少納言も出てくる大河ドラマ「光る君へ」に通じるものがある。

次に道を挟んだ先にある樹齢千年のケヤキの根元から湧き水が出ている「けやき水源」へ。水源からは砂を巻き上げながら滾々と透き通った水が湧き出ている。ここは「幸運を運ぶ水源」とも呼ばれているらしく、敷地の一画にある掲示板には、ご利益を授かったというお礼の手紙が掲示されている。ここでひよりさんが水中動画の取り方をハタノさんの娘さんに教えていた。iPhoneなら充電するところを水に入れないなら大丈夫らしく、スマホを逆さにして撮影すると砂を巻き上げる湧水の見事な画像になっていた。

小国郷の福運三社巡りの最後はここも近くにある「小国両神社」。
小国郷を開拓した高橋の宮・火の宮の二柱の神様を祀る神社。毎年7月には祇園祭、10月には250年以上続く秋季例大祭が行われ、秋季例大祭では古式ゆかしい神幸行列を見ることができる。

神社内には杉の巨樹(三神杉)がそびえ、富くじに関する開運招福の逸話なども残っている。以上、小国郷の福運三社(鏡ヶ池・けやき水源・小国両神社)には、現在では宝くじの祈願や福運招来を祈願して巡る人が多いらしい。私たちも偶然に予定を変更して訪ねることになったが、来年高級バイクを買い替えているこの日参加された方がいればご利益に授かった方であろう。私の場合はロードもグラベルロードも買ったばかりなので、北米カンザスで開催されるアンバウンド・グラベルに足回りを新調してエントリーしていればそうだと思って間違いない。

このあと今回メインとなる杉山に覆われた中原川沿いの涼の道に分け入った。最後の民家を過ぎてジブリに出てくるような世界に入ると気温は一気に下がり、みなさんの安堵の唸り声が野鳥の声とともに聞こえてくる。冷水の小さな淵のクールダウンスポットは、下城さんと試走で探してドボン体験までしていたので想定通り満足されていた。

女性の方も夏ライドのサプライズを楽しまれていた。特にハタノさん親子は、恋人同士のように水掛けしながら楽しまれていた。

中原川からの帰りはマゼノミステリーロードに出て一番距離が短い212号を選んだ。それはウィークポイントもあり、日陰がないこと、車が多い上り基調になることだ。なので途中1カ所の自販機休憩をしてミルクロードまでは我慢の走りとなり、阿蘇谷へのダウンヒルに続くので、私たちガイド4名はペースが揃うグループを集めて案内することにした。私は早めに着きたい鹿児島の方と、大阪から八代の奥さんの実家へ盆で来られている方、福岡からこちらも盆で奥さんの実家に来られている方、それに久留米の方を案内してゴールした。その後、あまり待つことなく全員無事ゴールされ真夏の小国ライドが終了した。

翌日、見学を断念した北里柴三郎記念館に家内と行って来た。
破傷風菌の研究で世界的に有名な医学者・北里柴三郎生誕の地にある記念館で新紙幣の肖像画になったことから人気の観光スポットになっている。高台にある敷地には、生家の一部をはじめ、帰省時の住居や貴賓をもてなすために建てられた貴賓館、博士が私財を投じ郷里の子ども達のために建設した図書館・北里文庫があり今まで何度か見学に行ったことがあった。
今回、みなさんを案内したかったのは、2023年に最新の映像やデジタルコンテンツを通して、博士の生涯と偉業が学べるこの「ドンネル館」が新設され、そのシアタールームの評判がいいことでコースに取り入れていた。

その前に当日みなさんに食べて欲しかったメンチカツで有名な黒豚屋にも行ってみた。

週末はなかなか買えない人気の通りの美味しさだった。来店されている方はメンチカツバーガーを注文されている方も多かったが、小国町に来たら是非とも押さえたい逸品だ。

それでは北里柴三郎記念館に戻ろう。こちらが館内、入場料は600円だが結論を言うと絶対行ったがいい。まずシアタールームの動画が博士の生涯と偉業がとても分かりやすくて感動ものである。

博士の名言

 人に熱と誠があれば何事でも達成するよ。
 いくら志だけがあっても学力を伴わない者が世間で信用されることはありません。
 偉業を成そうと思うならその基礎をしっかり固めなさい。
 細菌学者は国民にとっての命の杖とならねばならない。

よく世の中が行き詰まったと云う人があるが是は大いなる誤解である。世の中は決して行き詰まらぬ。若し行き詰まったものがあるならばこれは熱と誠がないからである。

新紙幣に採用された写真

小国町に贈呈された5番目(AA000005AA)の新紙幣、1番は貨幣ミュージアム、2番は新紙幣裏の葛飾北斎の「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」であることから神奈川県、3番が北里研究所、4番が国立印刷局。

博士はペスト菌を媒介するノミを駆逐するためネズミを獲る猫に注目したそうだ。「家で猫を飼いましょう」と呼び掛け空前の猫ブームが起きたという。その10年後、夏目漱石が『吾輩は猫である』を発表。もしかしたら北里の「猫を飼いましょう」がなかったら、名作は生まれなかったかもしれない、そんな逸話もどこかにあった。

こちらは大正5年(1916)に完成した貴賓室から眺める博士が当時見たであろう小国町北里の田園風景、その先に小国富士と呼ばれる涌蓋山の山容が一望できる。

ドンネル館駐車場の前の幟を立てられた道の上に、山道みたいなものが見えるが、これが旧国鉄宮原線遊歩道。そう、かってヘブンライドのコースであり、次回紹介する阿蘇満喫グラベルライドのコースになる。
最後に北里柴三郎記念館のPR動画をどうぞ。

 

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