コルナゴ部長こと中尾公一さんレポート「9月15日の満喫ライドと豊前街道グラベルライド」

コルナゴ部長こと中尾公一さんから最新レポートが届きました。
今回のレポートは、先日(9月15日)開催した満喫ライドのレポートと豊前街道グラベルライドのレポートです
今回のライドも参加者皆さんの笑顔満載で楽しいライドとなったようです♡
ご覧ください(*’ω’*)

・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚

9月15日に中岳火口と日ノ尾峠を走る阿蘇満喫ライドを開催したので紹介しよう。
中岳火口は活火山ゆえに突然立入規制になるときも多いので見学できれば幸運と思っていい。自転車乗りとしての魅力は間近で噴火活動する火口だけでなく、そこに行くまでの阿蘇公園有料道路(普通車800円・自転車無料)距離1.4km・平均勾配9.5%・最大17%の激坂を制覇する達成感もあるだろう。
日ノ尾峠は阿蘇山の根子岳と高岳の間を通る峠道で、宮地側にある別荘地から眺める高岳は素晴らしいが、全体的に樹々に覆われ阿蘇らしい景色を見るところは少ない。加えて道は狭く特に南阿蘇側は荒れており、放牧地のゲートもあるため車もバイクも人もまず通らず、聞こえてくるのはタイヤで踏む砂利や落ち葉の音、耳をすませば風の音と鳥の声だけの無心になれる別世界のようなところだ。
頂上も全く視野が無く環境省の案内看板でそこがピークだとわかるくらいだ。
古びた看板にはこう書かれている。「この道は阿蘇と南郷(南阿蘇)を結ぶ道として古来から重要な役割を果たし、南郷方面の人々は阿蘇神社詣や宮地の郡役所へとこの峠を往来していました。」そんなひっそりとした阿蘇の歴史の道が何度も走りたくなる理由でもあり、中岳火口と日ノ尾峠の組み合わせは自転車乗りに響くに違いない。

道の駅阿蘇からのコースは日陰が多い旧登山道で坊中線に合流し、いつもの放牧の牛や馬を見ながら米塚、草千里、火山博物館、そして中岳火口を目指した。今回参加されたのは、佐賀のチーム4名、福岡、大分、熊本がそれぞれ1名の方と16kmのサドルトークを楽しんだ。

山上ターミナル(旧阿蘇山西駅)から料金所を過ぎて火口へ上る道は強風が吹き荒れていた。先頭の私の激坂区間は向かい風で壁を押しているかのように進まなかった。その横を入口の料金所で渋滞に並んでいたハーレーが爆音とともに追い越して恨めしかった。直後、風の壁は消えたようで追い風で助かったと後から上ってきた方が言われていた。

私は自転車を見守るために火口には行かなかったが、火口の底には大きな湯だまりができて、以前は鮮やかなエメラルドグリーンだったが、今は噴出物が多いのかクリームソーダのような色をしていたと話されていた。
ここから吉田線で南阿蘇へ14km・766mのダウンヒルになり、途中の火の山トンネルがかなり暗いので(実際は照明の工事があったのか明るくなっていた)前後のライトを点灯すること、風が強いので減速し車間距離を長めにと注意喚起して立体地図を思い浮かべ南側のカルデラ(大鍋)の底に向かった

吉田線が終わる325号手前の白水郷アートプレイスで昼食をとった。
いつも歓迎してくれるオーナーと厨房担当のマリさん、食事のテーブルから見えるストレスのない芝生に並べる自転車、空調の効いた店内、好きなだけ飲んでボトルの補給もできる冷たくて美味しい南阿蘇の水、そしてカラダに優しそうなランチを今回もお世話になった。ちなみに私の家内はこここの厨房で開催されるマリさんの料理教室に通っている。おかげでマリさんが得意なエスニックな東南アジア料理や、スパイシーなメキシコ料理のソースを冷蔵庫に作り置きしているので、素材は同じだが今までにない味付けの夕食を楽しむことができている。
昼食後は小池水源から田んぼ道を経由してトロッコ列車やサニー号トレインには遭遇出来なかったが、高森駅で準備を整えて日ノ尾峠のアタックに向かった。動画は以前撮った日ノ尾峠入口の防災道路として整備された1.5kmのサクラミチ。見晴らしが良くパレード走行にピッタリで、これから待ち受ける峠までの時折荒れたセメント道3.0km・平均勾配7.1%の静かな緊張感を和らげてくれそうだ。

鍋の平キャンプ場を過ぎたところにあるいつも閉ざされたゲートが空いたままになっていた。この先で防災工事をしているのでトラック等が出入りするためだろう。そのため放牧の牛も違う所に移動されてセメント道に寝転ぶ牛たちを見せることはできなかった。
本格的な上りになる防災工事の看板の先にあるゲートは、いつもの通りチェーンで締められていたので開けて通りまた施錠した。この峠道は日陰が多いのでまだまだ猛暑となる午後から上りにはとても助かる。加えてこの日はミストみたいな雨もあって贅沢この上ない峠越えになった。

峠まではそれぞれのペースで走ってもらった。薄暗い頂上に着くとここだけ風が抜けているので全身の汗が消えて爽快な気分になれた。

峠のてっぺんの景色?そんなものはないが、古道らしい神秘的な雰囲気が漂っている。

峠の先に通行止めの看板があった。今までそのような看板は誰も見ることはなかったので普通に上ってきたが、天気が怪しくなって今更後戻りして荒れた道の危険な下りと、日暮れに間に合いそうにない箱石峠越えはメンバーの体力を考えると無理なので慎重に徐行して進むことにした。別荘地の手前で通行止めの看板があって、宮地から上るとここで折り返しになるので注意が必要、通行可能になるのは調べてまたお知らせする。

この日は雨予報の確率も多少あってキャンセルされた方も数名あった。しかし、雷雨はなく時間帯による雨雲の流れを見ながら走れば回避できそうだったので開催した。15時以降に天気が崩れそうだったので日ノ峠を下ってからの手野方面のコースは最初からカットを想定しその分昼食は時間をとった。阿蘇満喫ライドは9時集合16時終了予定としているがジャスト16時ゴールだった。ライドの目的として1番に怪我無く楽しむこと、2番に全員ゴールさせること、3番に予定の時間に終わること、この日は満点だった。

中岳火口から南阿蘇へ、帰りは日ノ尾峠 · Ride with GPS

走行距離60km・獲得標高1508mと距離は短いが結構な上りはあるが、阿蘇の鉄板ルートの坊中線(阿蘇パノラマライン)で行く火口と、車の少ない南阿蘇の道に歴史の道・日ノ尾峠の組み合わせは、みなさんの笑顔を見ると走行後の達成感は保証できるだろう。このような素晴らしい阿蘇を走ってココロとカラダの健康を勝ち取っていただければと思う。
・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚


阿蘇地域のグラベルライドコース調査のため産山村の豊後街道に行って来た。
滝室坂から57号線沿いの波野の笹倉菅原神社の先で豊後街道の看板を見つけて、脇道に入ると舗装されているがいい感じの道になった。「十五里塚」跡を示す平成16年に設置された波野村教育委員会の案内看板があったが塚はどこにもなく、そのまま216号に入り日吉神社のところにあるこの豊後街道の入口があった。この道がグラベルだったので期待して進むと、養鶏所の分岐から道幅が広く草を刈って整備されたようになった。

やがて長さ80mの「弁天坂の石畳」と樹齢630年とされる「日本一の鞍掛櫟(くぬぎ)」の標識があった。

苔むした石畳みの激坂は、滑りやすくグラベルバイクの押し歩きも無理。二重の峠の麓から田子山に続く豊後街道のグラベルのような道を期待したがここで調査を諦めた。ただ、大分・熊本の両県を結ぶ「中九州横断道路」の一部の滝室坂道路が2026年に完成するので、車両のほとんどは滝室トンネルを利用するため、現在の滝室坂(4.4km)は車が少なくなりミルクロードの始点に行くヒルクライムコースに有効だ。そうなると波野や産山もサイクリングコースとして行きやすくなるので今後も調査を続けていきたい。

阿蘇満喫グラベルライドによく参加されているよしたまさんから、豊前街道を走るグラベルライドの案内があって彼のグラベル仲間と走ってきた。メンバーにはよしたまさんとニセコグラベルを走られるこちらも阿蘇満喫グラベルライド常連の福岡の東さんも参加されており、練習を兼ねたライドも視野にされていたようだ。

かつて熊本と小倉を結んだ参勤交代の道「豊前街道」といっても私たちがよく知る八千代座など山鹿の街並みの区間ではなく、グラベルライドなのでもっと山鹿の北部の平山温泉や鹿北町・和水町エリアになりまったく未知の地域になる。

よしたまさんは3回も試走して準備万端で私たちを迎えてくれた。
グラベルは舗装路と組み合わせた長いダウンヒルが多く、舗装路で上りグラベルで下るというよしたまさん好みのコースを作られていた。また、自転車でこそ地形を知ることができる西南の役の戦跡は、高低差を利用した戦術など、サイクリングで立ち寄るととても分かりやすくいい学びになった。

昼食はあまりこの地域に食事するところがないので、コースから少し離れた道の駅鹿北だった。走っている際に栗の現金買い取り所が何カ所もあって、次から次に農家の方がコンテナに入れた栗を持ち込まれていた。そう、山鹿の栗「山鹿和栗」は西日本一の生産量を誇り、期間中は山鹿市内の多くの店舗で和栗スイーツが提供されている。道の駅鹿北には、山鹿和栗のペーストと栗の甘露煮、そしてマロンソフトの「マロンパフェ」がこの時期限定で販売されているが行列で無理だった。
そこで食事だけになったが、私とよしたまさんが注文したのは壺ちゃんぽん。梅干しを漬ける高さが30cmくらいの壺が器になったちゃんぽんだ。もちろん食べにくいというか、箸が届かないので特製のお玉で麺と具材とスープをすくって食するというもの。通常であれば、料理が出来たら受け取り口に行くシステムだが、大きな壺を運ぶのが危険なのか席まで運んでくれた。なぜチャンポンを壺に入れようと思ったのか疑問だが、その説明はなく謎だったが、もしかした最近話題の「おもうま料理」を狙ったのか思った。

午後からも面白いコースを案内してもらった。いつも案内役なので人に案内してもらうのは、ただ付いて行けばいいし時間も気にせずこんなに楽かと思った。それも無料とは・・・
最後によしたまさんのおもてなし、豊前街道の激坂が待ち構えていた。

激坂の上に滑りやすい泥道なので押し歩き。自転車での下りを防止するために要所に丸太で走行は出来ないようになっていた。

上りきったところに案合看板があって腹切り坂(国指定史跡)というらしい。
名前の由来は諸説あり、
約800年前、源氏と平氏とが天下を分けて戦ったが・・・・
昔、ある飛脚は、その日のうちに熊本の細川家に届けなければならない・・・
このあと車の少ない道を走っているとチブサン古墳、山鹿市立博物館、そして見覚えがある道を進むとスタート地点の鍋田体育館にあっという間にゴールした。こんな終わり方は最高に素敵だ。

この日のコースは、金属フレームメーカーMullerが大牟田のクロスロードバイシクルで試乗会をされた際に、宮本店長が旧街道好きで全国の旧街道を自転車で走るZacさんを案内されたコースの一部と聞いた。世界的なグラベル人気もあり、全国の旧街道は取り組み方次第ではグラベルライダーに注目される日が来るかも知れない、あまににも楽しかったので走り終わってそんなことを考えた。
それと、ブームよりルーツ。流行にとらわれず地域の歴史や文化の背景を大切にする。さらにマスより個人。旅の目的をはっきり意識したソロ・ツーリストを狙う。さらにインパクトを求めずローインパクトで。観光客誘致を最優先にせず、地域や住民に配慮した持続可能性を重んじる。日経に掲載された熊野古道の戦略だが、このような考え方による八千代座一帯と古道のまま残る豊前街道の組み合わせは面白そうだし、阿蘇の史跡と豊後街道も文化を伝える考え方としては宝の山だろう。

最後によしたまさん(左)から東さん(右)と「NISEKO GRAVEL2024」の完走記念のツーショットの写真をいただいた。グラベル趣味のよしたまさんは、今年4月からスタートした阿蘇満喫グラベルライドに毎回参加されている。東さんは阿蘇満喫グラベルライドをきっかけにグラベルバイクを購入、以後グラベルライドにハマりニセコに行かれた。二人とも申し合わせた訳ではなくたまたまである。このような輪が阿蘇満喫ライドと阿蘇満喫グラベルライドに広がって行けば最高に嬉しい。

 

*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――

道路情報や店舗情報など道の駅阿蘇Facebook道の駅阿蘇ホームページでもお知らせしておりますのでご活用下さい。

道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)

TEL:0967-35-5077

HPhttp://www.aso-denku.jp/

阿蘇市内の地図はコチラから

あかうしのあくびvol.40⇦最新号が出ました!

道の駅阿蘇は、9時~18時まで営業中。

道の駅阿蘇ネットショップ」で阿蘇の特産品絶賛販売中です!

*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――*+†+*――

 

カテゴリー: おすすめ, 道の駅阿蘇 ブログ, 阿蘇のイイとこ紹介集   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

関連ページ