今の時期しか食べることのできない阿蘇の伝統漬物「あかど漬け」のご紹介です

みなさま、こんにちは。Kanaです。

今年は秋がゆっくり進んでいるような感覚。すっきり晴れる日が少なく、放射冷却による朝晩の冷え込みが少ないので、紅葉もゆっくりのようです。

暑かったり、日照時間が少なかったり。いつもであれば、お野菜コーナーは里芋で埋め尽くされると言っても過言ではないくらいの里芋が並ぶのですが、今年はちょっと少なめ。



里芋類は、火山灰などの酸性よりの土壌でも育ちやすいということで、阿蘇では昔から多くの種類が栽培されていたようです。そのうちのひとつ、あかど芋はその名の通り茎がルバーブみたいな赤みを帯びていて、お芋は食用には向かないけれど、人の背丈よりも伸びる茎の部分が食用とされてきたそうです。

過去の取材時の写真ですが、ほんとに長いですね!

まだトラクターなどの機械ではなくて、各家庭にいる牛や馬で農地を耕し、牛たちを放牧して草原の草を食べさせ、冬の飼料として草原の草を刈り取る。そんなふうに阿蘇の草原が農業のサイクルの中でまだ重要な役割を担っていた時代、秋のお彼岸の後くらいから今くらいの時期が、採草、草の刈り取りの真っ最中。そのときに食べられていたのが、阿蘇の伝統のお漬物「あかど漬け」です。

里芋の一種「あかど芋」の茎を1週間から10日くらい塩漬けにしたものです。天然の茎の赤みが出て、その見た目はまるでお肉のよう?

生姜醤油などを付けてもおいしいことから「畑の馬刺し」なんて呼ばれたりするようですよ。

あかど漬けといえば、秋の草原で採草をしていたころを思い浮かべるというご年配の方も少なくなりました。どこの誰だれさんが赤く漬けるのがうまいだとか、そんな女同士の戦い?もあったなんてエピソードもそのうち聞けなくなってしまうのでしょうか。貴重な伝統食品が今であれば道の駅阿蘇でご購入いただくことができますので、是非挑戦してみてください。

優しい塩味とシャクシャクとした食感が結構クセになり、私はこの時期、あかど漬けをいただくのを結構楽しみにしています。新米や栗ご飯の横にちょっと乗せたものなら、ご飯を不本意にも?おかわりしてしまう( *´艸`)
私はそのまま食べる派ですが、マヨネーズなんかを付けてもおいしいそうですよ。



皮をむいたものも販売されていますが、皮がついたままのものをご購入いただいた場合は表面の硬い皮は手で引っ張って剥いていただくといいです。結構楽しいです。そうそう、そしてそのままだとこんなに長いです!!



2年前は喜んで手伝ってくれた息子(左)は成長の証なのか?ちょっとグロテスクでもある見た目に逃げていき、今年は弟(右)のほうに持ってもらいました。でもちょっと笑顔が引きつっていますね(笑)ので、楽しい皮むきは今年は私が担当させていただきました~。

今の時期しか手に入らない阿蘇の伝統漬物、あかど漬け。この機会に是非、みなさまもあかど漬けの形状やその色、食感など、何かと面白いお漬物なので是非挑戦してみてください。今年は里芋類が不作なので、出される数や期間はいつもより短くなるかもしれませんので、どうぞお早めにお越しくださいね♪

 

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