みなさま、こんにちは!Kanaです。
今年はとにかく暑い夏のあとに暖かく曇りがちな秋となり、朝の気温が下がらずなかなか紅葉しない年でしたが、11月初旬の冷え込みでやっと木々の葉が色づき始めています。
阿蘇ではこれぞ!という紅葉スポットが多いわけではないですが、日々目にしている阿蘇山を背景にした田園風景や湧き水スポットなども、ススキや色づいた葉があるだけでまたぐっと秋らしく、違った景色になって美しいです。
今日は道の駅阿蘇から徒歩1時間以内で大きな銀杏の木をふたつ訪ねる散歩道をご紹介してみたいと思います。
道の駅阿蘇の隣にある阿蘇駅のかつての名前は「坊中駅」。本日ご紹介するエリア一帯は現在も坊中と呼ばれています。
坊中の坊はお坊さんの坊。かつてはこれから訪ねる西巌殿寺を中心に90近くの坊や庵といわれるお寺があったとのこと。
現在は建物が残っていなくても、歩いていると○○庵跡、○○坊跡と書いた看板にあちこちで出会います。
さて、この阿蘇山の麓にある麓坊中に対して古坊中と言われる場所が阿蘇中岳火口の近くにありますが、阿蘇中岳の火口、湯の量や色が変化する不思議な池を神霊池として信仰する山岳信仰の流れを汲み、西巌殿寺を中心とした坊や庵の集まりが8世紀ごろから16世紀くらいまでの長い間繁栄していました。ところが、度重なる内戦や噴火によって一度完全に消滅してしまったところを、熊本城を築城した加藤清正公が朝鮮出兵の際に阿蘇山長善坊のご霊験を受けたご縁で阿蘇山の麓に「三十六坊五十二庵」の再興を許可されたものが麓坊中で、それが今から400年ほど前のことです。
そんな歴史に思いを馳せながら、今日の散歩道を歩いてみましょう。
阿蘇駅から目の前に見える往生岳を見ながら、まずは夢の湯の前を通ります。
ここにも善鏡坊跡、鏡一坊跡と書かれた看板があり、かつての様子が偲ばれますね。
この後はそのまま57号線へ出て、一度横断歩道を渡りましょう。
ローソンとガソリンスタンドの間の道へ、お地蔵さんを見ながら進みます。
昔ながらの古い民家などに趣が感じられます。
突き当ったら右へ。昔ながらのお肉屋さん、カルキフーズさんを左に。
足元に行者通り・西巌殿寺とある石畳の通りに入れば、あとはまっすぐ正面突き当りが西巌殿寺さんです。
本堂は残念ながら20年ほど前の災禍にて消失してしまったのですが、この雰囲気のある階段を上がったところにある本堂跡のイチョウがとても雰囲気があるんですよ。
今日の様子。だいぶ色づき始めています。散り始めても黄色のじゅうたんが素敵でしばらく楽しめます。
さて、本日ご紹介するもうひとつの巨樹、こちらも公孫樹、イチョウです。西巌殿寺に着く一つ手前のT字路を右に行くとすぐにとても背の高い存在感ある木が見えてきます。ここにはかつて、加藤清正がご加護を受けた長善坊というお寺がありましたが、現在は公孫樹の木だけが残っています。
清正公のお手植えと言われていて、樹齢は400年以上でしょうか。幹回りは7m、まだまだ樹勢もよく、全体像をとらえるためにかなり木から離れないといけません。遠くからでも梢が見えるほどの立派な木。思わずその幹に触れてパワーをもらいたくなりますね。まだほとんど色づいていないので、まだまだこれから紅葉を楽しめそうです。
道の駅阿蘇から一時間ほどのお散歩コース。横に広がった枝ぶりが素晴らしい西巌殿寺のイチョウ。まっすぐと天を突くような高さが魅力の長善坊の公孫樹。
歴史のある場所にたたずむ大きなイチョウの木たちをどうぞ訪ねてみてください。
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道の駅阿蘇(NPO法人ASO田園空間博物館)
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